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 これからどうしようかな?


 今気になっている事といえば、文明がどれくらい発展しているのか、だ。それについては世界を旅して実際に見てみたい。


 あとは、約1000年前ヴァリアス王国に何があったのか。突然消滅したというのは事実なのか。


 何千年と生きるドラゴンも居るらしいから、俺がテイムしたドラゴン達の誰かが生き残っていれば何があったのか聞けるかもしれない。


 そんなことを取り留めもなく考えていると、遠くから声が聞こえている気がする。


「……い、メット! ……おい! 聞いているのか!?」


 声の主はカーラさんだった。


「あ、すみません。考え事をしてました」


「それで、これからどうするんだ?」


「ああ、そうでした。もう大体見たい場所は見たので観光案内はもういいですよ」


「いいだろう……え!? 今案内はもういらないって言ったか!?」


 カーラは予想外の返事に驚いたようだ。それとも監視任務が出来なくなることに焦っているのか。どちらにしても、これから俺がやる事はとてもシンプルだ。レベル上げとスキル上げ。それと旅立ちの為の準備である。


 スキル吸収でスキル上げをする時は、カーラには知られないほうがいいだろう。誤解を招いて敵対する可能性があるからだ。


「はい、観光は十分です。俺はこれからしばらくはソロで活動しますから、ついてこないで下さいね。いいですか? 絶対ついてこないで下さいよ」


「それはフリなのか!? どっちが正解なんだ!?」


「いや、本当にマジですから。それじゃ、そういうことで! ありがとうございました〜!」


「ちょ、ちょっと待てー!」


 俺はお礼を言いながら街をジグザグに走り、追跡を振り切った。そして、狩猟ギルドに向かう。狩猟ギルドの裏口から外に出てまっすぐ東に行く。全力で走り続けて1日が経過した頃に、周りを見回すとかなり強そうな魔物が居る場所に来た。


「ガルズーガの東側は本当に危険だったんだなぁ」


 今まで倒してきた魔物の上位種がうようよしている。


「よし! ここを第二拠点としよう!」


 そうと決まれば家作りだ。前回は砂岩を運んできたけど、今はもう必要ない。何故なら、便利な魔法が使えるからだ。


「土の力よ 掘り進め アースディグ!」


 砂を掘っていく。今回は地下に拠点を建てるのだ。地上に建てると他の人に見つかったときに面倒だからね。


「土の力よ 壁となれ アースウォール!」


 ある程度掘ったら次はアースウォールを使って部屋を作っていく。魔力操作も使って出来るだけ硬い壁にしておく。ついでに鍛冶窯も作っておく。今の所は使う予定ないけど、剣が破損したら直せるから作っておくと便利だ。


「使う予定ないと思ってたけど、魔法の鍛錬用に使うじゃないか。あ、あと投擲用の鉄球があるといいなぁ。地面を掘って鉄鉱石でも探そうかな」


 その日は拠点の地下を掘って鉄鉱石を集め、投擲用の鉄球を量産して終わった。


「明日から毎日魔物を狩ろうぜ! ってわけで、おやすみなさい」


 スキル強制睡眠を使って、硬い岩のベッドでもすぐに眠りについた。




 ――俺がここに来てから3ヶ月が経過した。


「さすがにここでのレベル上げはそろそろ限界かもしれない。ステータス!」


 名前:コメット

 職業:無し

 年齢:18歳

 LV:256

 HP:42400

 MP:41900

 STR:300

 VIT:100

 DEX:200

 AGI:500

 INT:1240

 LUK:1


 スキル

 格闘術10 剣術10 短剣術10 槍術10 弓術10 斧術10 投擲10 テイミング10 石化6(4→6) 猛毒6(4→6) 眠針6(4→6) 毒尾6(4→6) 強撃6(4→6) 魔力操作7(5→7) 魔力感知7(5→7) 火魔法5(3→5) 水魔法5(3→5) 風魔法5(3→5) 土魔法5(3→5) 闇魔法5(3→5) 光魔法5(3→5) コメット 物理無効 炎熱無効 氷結無効 風雷無効 痛覚無効 麻痺無効 毒無効 魔法無効 圧力無効 眠り耐性6(4→6) 気配察知10 料理10 鍛冶10 木工10 石工10 革細工10 遊泳術10 鷹の目 無呼吸 強制睡眠 言語理解 鑑定10 不老不死 吸収


 称号

 転生者 冥王 原初の生命 生存者 太古 原生 顕生 竜殺し 深海の覇者 格闘の達人 剣の達人 短剣の達人 槍の達人 弓の達人 斧の達人 投擲の達人 達人テイマー 料理の達人 鍛冶の達人 木工の達人 石工の達人 革細工の達人 泳ぎの達人 大爆発 邪神を討伐せし者



 レベルがかなり上がって、魔法関連のスキルレベルも上がった。これだけ上げておけば、とりあえず世界を旅するくらいは出来るだろう。


 ちなみに、この3ヶ月間誰かが訪れてくる事はなかった。さすがのカーラでも危険地帯である東の砂漠を捜索するのは諦めたのだろう。


「よし、ガルズーガに帰ろう。サソリ君2号、こっちにおいで」


 サソリ君2号は第二拠点でテイムしたグレータージャイアントスコーピオンだ。サソリ君は1匹居るとなにかと便利なのだ。


 レベルアップの為に倒した魔物から剥ぎ取った素材をサソリ君2号に乗せていく。食料になる肉類は地下深くに魔法で凍らせて保存してある。食料も持って帰ればきっと喜ぶだろうからと思い、地下から運んできてサソリ君2号に積み込んでいく。後少しで全て積み込むというところで、外から大きな爆発音が聞こえてきた。


 ずどばしゃああああああああ!!


 外に出ると水浸しになっている。外で待機していたサソリ君2号と荷物は無事だ。


「私の水魔法を避けるか! ならばもっと大規模な魔法を放つまで!」


 カーラさんだ。グレータージャイアントスコーピオンに戦いを挑むとは身の程知らずなのだろうか? それとも強くなったのだろうか。サソリ君2号には人を襲わないように指示してあるからいいけど。


「カーラさん、お久しぶりです」


「へ!? コメット殿!? こんなところに居たのか! それじゃあこのグレータージャイアントスコーピオンは……」


「はい、俺の従魔のサソリ君2号ですよ」


「はぁ……さすがに今回は死を覚悟した。長がコメット殿の捜索任務など言いつけなければ……ブツブツ」


 カーラさんもなかなかに大変な目にあってきたようだ。


「それは大変でしたね。冷たいソーダでもいかがですか?」


 重曹とクエン酸で作った炭酸水に甘いサボテンの実を添えた特製ソーダだ。魔法の氷で作ったコップに入れてあるからよく冷えている。


「それは助かる……これは! シュワシュワとして冷たくて美味しい!」


 気に入ってくれたようだ。


「それで、カーラさんがここに来たのは俺を探す為なんですか?」


「そうだ。コメット殿が何と言おうと一緒にガルズーガまで来てもらうぞ!」


「ええ、いいですよ」


「あっさりだな! もっと駄々をこねてくれてもいいのだぞ!?」


「俺もちょうどガルズーガに戻る予定だったのです」


「なんだって……私の3ヶ月の苦労は一体……」


 カーラさんは膝から崩れ落ちた。


「どんまいですよ、カーラさん。肉を半分あげるから元気を出してください」


「あんな大量の肉は遠慮させてもらう。……ふぅ、過去を悔やんでも仕方がない。帰ろう」


 立ち直ったカーラさんとガルズーガに帰った。狩猟ギルドの解体場ではグレータージャイアントスコーピオンに乗った俺を見て一騒動起こったが、なんとか誤解を解きサソリ君2号は狩猟ギルドの守護神として置いておくことにした。


「いや〜、こんなにお金持ちになるとは思いませんでした」


 素材や食料を売った結果、2億ポイントにもなってしまったのだ。全て現金化しようとしたらそんなに払えないと言われてしまった。頼むから昇級に使ってくれと言われて、仕方なく昇級に使ったらS級狩猟者になってしまった。昇級に使ったポイントは1億6110万ポイントだった。残りは現金化して結果的に所持金は4320万ウォータになった。


「私にはS級狩猟者の肩書のほうが凄いと思うがな? 最高級宿は無料だし、1()0()()()ラクダが無料で借りられるのだぞ」


「そうなんですか? でも、ポイントさえあればなれるじゃないですか」


「この砂漠でそれだけのポイントを稼げることが異常なのだということを自覚したほうがいい」


「なんか、すみません」


 お金も手に入ったので旅立ちの準備を進めることにしよう。

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