015
コメットは小さな丘の上から景色を眺めながら難しい顔をしている。
「ペット候補はどうしようかなー」
ペットを迷っているようだ。
「最初は小さい恐竜にするべきか。」
小さな恐竜を散歩したり餌をあげたりする姿を想像してみる。
悪くないかもしれない。
「それとも、大きな恐竜にすべきか。」
大きな恐竜の背に乗っている姿を想像してみる。
これもなかなかだな。
「はたまた、空を飛ぶ恐竜にすべきか。」
恐竜に乗って空を飛ぶ姿を想像してみる。
甲乙付けがたい!
「最終的には全部ペットにするとして、まずは小さな恐竜にしよう」
癒やしに飢えているのだ。
全力疾走で小さな恐竜を探す。コメットの手には手懐ける為の重要アイテム、その名も「生肉」が握られている。
スキル鷹の目の効果によりすぐに見つけることが出来た。
「鑑定」
【コンプソグナトゥス】
LV:20
HP:350
MP:1
STR:100
VIT:50
DEX:20
AGI:100
INT:100
LUK:10
スキル:
小型の肉食恐竜。体長70〜140センチメートル。名前の意味は「かわいい顎」。羽毛に覆われている。
コメットは生肉を見せながらゆっくりと近づいていく。コンプソグナトゥスは首を傾げている。
更に近づくとコンプソグナトゥスは逃げる体勢になる。コメットは動きを止めて、生肉を少し千切って地面に置いて下がる。
コンプソグナトゥスは肉片に近づいて少し警戒した後、食べた。
コメットは生肉を千切って置くを繰り返し最後に持っている生肉に辿り着くようにした。
コンプソグナトゥスは肉を食べながらコメットに近づいていき、コメットが持つ肉に噛み付いた。
《スキル:テイミング1を取得しました》
コンプソグナトゥスがペットになったようだ。
「キュイ!」
「おお!もう懐いてる!かわいいなぁ」
「よし!家に帰ってすぐにお前の家を作ってやるからな!」
「その前に名前を付けてやらなきゃな。お前の名前は、、、」
「ウィルソン!お前の名前はウィルソンだ!」
「キュ、キュイ……」
ウィルソンは微妙そうな顔をしているが、決定が覆ることはなかった。
コメットは帰宅し、ウィルソンの家を作った。
「キュイ!キュイ!」
ウィルソンは家を気に入ったようだ。
餌となる肉は小さめの恐竜の肉を新鮮な内に与えることにした。たまに魚も与えてカルシウムも摂らせる。
ウィルソン用の防具はブラキオサウルスの革で作った防具だ。
頭部の防具には鋼鉄トゲをいくつか取り付ける。
武器は鋼鉄製の爪にした。手と足の爪の両方だ。
よし、これでウィルソンの準備は整った!
あとは、ウィルソンのレベリングをしていくこととする。




