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 「お前は何やってんだ!ああ!?」


 俺の胸倉を掴むのは親友で同期である大輔だ。


 今さっき小田桐さんに過去を打ち明けた。


 あの場は陣内さんに任せて、俺は公園を後にしていた。


 そこで待っていた大輔に胸倉を掴まれているわけだが。



 「テメェ!小田桐さんに何したんだ!?返答次第じゃ殺すぞ!」


 久しぶりにキレた大輔を見たな。

 大輔がここまでキレるほどに、小田桐さんは溶け込んでいたのか。


 「分かった。親友のお前には全て打ち明ける」


 「おお」


 俺は大輔に全てを打ち明けた。

 

 過去に小田桐さんを襲い、心に深い傷を負わせたと。

 俺が今まで小田桐さんに接してきたのは、過去の罪悪感からだと打ち明けた。



 「テメェ!歯ァ食いしばれぇ!!!」


 大輔に左頬を殴られる。

 殴られた衝撃で口の中が切れたようだ。

 これくらいで罪に対する贖罪にならないことは分かっている。


 「嘘ついてんじゃねーぞ!俺がお前の親友何年やってると思ってんだ!ああ!?」


 大輔に再度胸倉を掴まれ、俺が嘘をついていることを見抜いているようだ。

 さすが10年近くも親友をやってるだけあって、俺の嘘に気づいたか。

 

 いいよ。

 お前には全部話すよ。






 「お前…。お前はそれでいいのかよっ!」


 「良いも何も、俺が行ったのは明らかな犯罪行為だ。許されるわけにはいかない」


 「そうじゃねーだろ!」


 大輔には全てを打ち明けた。

 真実を知った大輔は、やり場のない怒りに頭を振っている。

 

 「それじゃ二人とも悲し過ぎるだろーが…」


 「すまん…」


 俺のために悲しんでくれるのか。

 ホントに良い親友を持ったものだ。


 「なんでホントのこと話さねーんだよっ!」


 「真実がどうあれ、俺が小田桐さんを傷つけたことに変わりはない」


 「っ!この頭でっかちがっ!!」


 これが俺のやり方だ。

 これ以上は黙っていてもらおう。

 いくら大輔でも部外者だ。



 「もし…悠里くんかな」


 「あなたは…」



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