表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特殊精鋭部隊リーダーの高校生VRMMOで最強に  作者: 暁 龍弥
3章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/82

「恋の同盟締結?崩壊?」

夕方。

学校から帰ってきた三人――アリア、セレナ、リオナは、

リビングのテーブルに置かれた一枚の紙に目を奪われた。


《兄の幸せを最優先にすること》


その下には3行の掟が記されている。


《兄の席を独占しないこと》

《兄の物を勝手に持ち出さないこと》

《兄の影に過度な接触を試みないこと》


そして最後に、


《兄を困らせず、尊重しながら愛すこと》


「……クオリア兄さん、私たちがケンカしないようにって考えてくれたんだね」


セレナが静かに目を伏せた。


アリアは反対に目を輝かせて叫ぶ。


「兄者……妾たちのことを本当に大切に思ってくれておるのじゃ……!」


リオナは泣きそうに笑みを浮かべた。


「先輩……こんな優しい文章、読んだら余計に好きになるだけなんですけど……」


その時、ホワイトボードのペンが自動的に動き、文字が書かれる。


《仲良くしろ》


あまりにもシンプルで、

あまりにもクオリアらしくて、

三人同時に笑ってしまった。


 


そこでアリアが勢いよく立ち上がった。


「提案があるのじゃ!

クオリア兄者を幸せにするため、妾たち三人で“恋の同盟”を結ぶのはどうじゃ!」


セレナは少し驚いて、それからゆっくり頷く。


「クオリア兄さんの幸せが第一。

そのために協力できるなら、私は賛成」


リオナも嬉しそうに笑う。


「“先輩の幸せを守る同盟”……名前から優勝です♡」


すぐに三人は協定書作りを始めた。


「条文はこうじゃ! “兄者を一番に尊重する”!」


「“兄さんの嫌がることは絶対にしない”、これを入れましょう」


「“照れさせられる時は積極的に照れさせる”♡ これ大事ですよね♡」


リオナの項目だけ若干危険だが、勢いで採用される。


最終的に、ただひとつの条文が最も大事だと一致した。


《兄を幸せにするためなら、三人は協力する》


三人が署名した瞬間――

ホワイトボードに新しい文字が現れた。


《ありがとう うれしい》


アリアは涙をぬぐった。


「兄者……妾たちが仲良くするだけで嬉しいのじゃな……」


セレナは胸に手を当ててうなずく。


「やっぱりクオリア兄さんは、いつだって“思いやり”が基準なんだよね」


リオナは泣き笑いになりながら息を吐く。


「先輩……幸せにしてもらってるの、私たちのほうなんですけど……」


影は照れたように揺れた。


 


しかし、ここから話は暗雲に包まれる。


「で? クオリア兄者を幸せにする方法の提案は誰がするのじゃ?」


アリアの問いに、セレナが真顔で答える。


「兄さんの性格分析は私が一番正確だから、私が担当すべき」


リオナがすぐに反論。


「恋愛の機微は私が一番理解してます♡

先輩を幸せにするのは私の役目です♡」


アリアも負けていない。


「兄者はご飯と睡眠が幸せポイントなのじゃ!

つまり生活面を担当する妾が一番兄者の幸せに繋がるのじゃ!」


三人の視線が激突する。


クオリアの影は――あからさまに狼狽し始めた。


椅子が前後に揺れ、

湯呑みが浮いたり下りたり、

影の形が崩れたり丸まったり。


照れ・混乱・喜び・不安が全部混ざってバグっている。


リオナがあわてて影に向き直る。


「だ、大丈夫ですよ先輩! ケンカじゃなくて解釈が違うだけなんです!」


セレナの声も震える。


「クオリア兄さんを困らせたいわけじゃない……幸せにしたいだけなのに……」


アリアも涙目になった。


「兄者……妾たちの好きが大きすぎて暴走したのじゃ……ごめん……」


影は動きを止めた。


そして、静かに文字を書く。


《みんなが仲良くしてくれたら それだけで俺は幸せ》


三人は泣き笑いになった。


アリア:

「兄者ぁ……優しすぎるのじゃ……好きなのじゃ……」


セレナ:

「クオリア兄さん……私たち、ちゃんとあなたを守れる人になりたい」


リオナ:

「先輩……好きです。ずっと大好きでいますからね……」


影はふるふると照れたように揺れた。


三人は互いの手を重ねる。


「クオリアを幸せにするために、三人で協力する」


こうして、

“恋の同盟”は正式に結ばれた。


その直後――


アリア:「兄者に寝る前の紅茶を淹れるのは妾の役目じゃ!」


セレナ:「兄さんの読書灯の調整は私がやります。譲りません」


リオナ:「先輩の照れ誘発イベントは私の担当です♡」


影――完全バグ。


《照れは補助しなくていい!!!!》


三人は爆笑に包まれた。


幸せで、温かくて、騒がしくて、泣けて笑えて、

影は照れて、

四人は今日も家族で恋人で仲間だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ