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特殊精鋭部隊リーダーの高校生VRMMOで最強に  作者: 暁 龍弥
2章

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放課後

放課後のチャイムが鳴ると同時に、

三人は廊下でクオリアを出待ちしていた。


逃げ道ゼロの位置取り。


銀髪の少女は満面の笑顔で腕を掴み、

黒衣の女は自然な流れで教科書を持ってくれ、

ストーカーは後方から髪の匂いを嗅いでうっとりしている。


周囲の生徒はざわつきっぱなし。


「また囲われてる!」

「すごい…昼も囲われてたのに放課後も…」

「クオリアのHP残ってるかな…」

「むしろMPが永遠に回復しないタイプだ…」


言い得て妙。


 


教室から出たクラスメイトが声をかける。


「なぁクオリア!今日も寄り道してこうぜ!

ゲーセンでも、アイスでも、なんでも――」


三人の空気が一気に“刃”になる。


銀髪の少女 → 無表情の笑顔

黒衣の女 → 微笑みなのに目が笑っていない

ストーカー → 笑顔のまま首を傾けている


完全に“縄張りファイティングモード”。


クラスメイトは青ざめて即座に撤退した。


「ごめん!また明日な!!命を大切にするわ!!」


見事な逃げ足だった。


 


三人が示し合わせたように歩き出す。


「兄者、カフェに行きたいのじゃ」

「兄さん、体温維持のために甘い物を摂取すべき」

「先輩♡ あーんして食べさせてください♡」


目的は違うが、行き先は一致していた。


――スイーツカフェ。


当然、席配置をめぐる戦争が勃発する。


・隣で座りたい勢

・向かいで見つめたい勢

・膝の上に乗りたい勢(主にストーカー)


席に座るだけで命が削られるとは。


 


クオリアは頭を押さえ、静かに言う。


「じゃあ俺はここ。

隣は誰でも、向かいでも誰でも、好きなように座れ」


譲歩でも逃げでもなく、

ただ平和のための選択。


すると予想外の結果に。


三人は互いに譲らず――


結果、全員向かい側に並んで座った。


クオリアの正面に、美少女3人が横並び。


店員が皿を置く手を震わせながらつぶやく。


「テーブルの反対側……戦場だこれ……」


見てるだけで胃が痛くなる配置。


 


ケーキが到着。

三人は全力で自分の一口をクオリアに勧めてくる。


「兄者、これ食べるのじゃ!」

「兄さん、これも必要」

「先輩♡ 口開けて♡」


三方向からスプーンが迫る。


クオリアはとっさに“全部まとめて”口に入れた。


銀髪の少女 → 喜び

黒衣の女 → 満足

ストーカー → 悶絶


そして店内の全員 → 拍手


(なんだこれは)


 


帰り道。

太陽は沈みかけ、街灯が灯り始める。


三人が左右と後ろから寄り添い、

クオリアを囲うように歩く。


まるで守られているのに、

守られている側なのはクオリアではなく三人のほうに見える。


必要とされたい。

近くにいたい。

離れたくない。


そんな気持ちが、歩幅や体温から自然と伝わってくる。


それはゲームの中の“命の価値”とは違う。

現実の“愛情の重さ”。


軽くて重くて、贅沢な束縛。


 


ふと、風が吹く。

耳元をすり抜ける冷気。


遊んで笑って甘えて――

とても温かい時間のはずなのに、

その冷たさだけが胸の奥に刺さる。


(……影のことは、忘れられていない)


けれど、すぐに銀髪の少女が腕にぎゅっとしがみつく。

黒衣の女がそっと手を繋ぐ。

ストーカーが肩にもたれてため息をつく。


そのぬくもりが、影の冷たさをごく薄く押し戻してくれる。


 


家に近づくと、

三人が声をそろえた。


「兄者(兄さん・先輩)、今日も楽しかった」


その言葉を受けた瞬間、

胸が温かくなる。


必要とか不要とかではない――


「一緒にいて楽しい」


その価値観が、クオリアを現実に繋ぎ止めてくれる。


 


ただし、玄関の前に立ったとき。

家の影が少し長く見えた。


まるで――

新大陸の影が、こちら側に滲み始めているように。


クオリアは気づかないふりをして、

玄関の鍵を回した。

新しい作品も書いてるのでぜひ見てください!!

愛を求めてどこまでも〜男はどこまでも行く。あの言葉を胸に

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