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特殊精鋭部隊リーダーの高校生VRMMOで最強に  作者: 暁 龍弥
2章

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34/82

クラスメイト

帰り道、スーパーの袋を両手に提げながら歩いていると、

前方から自転車のブレーキ音が聞こえた。


「ちょっと待て、クオリアーーッ!!」


いきなり名前を叫ばれ、クオリアは思わず立ち止まる。


自転車の持ち主は、同じ学校のクラスメイト。

サラサラの黒髪に、快活な目。

スポーツ系で面倒見がよく、気さくなタイプ。


彼は息を切らしながら言った。


「やっと見つけた!!最近全然学校来ねぇし、家にも電話出ねぇし、

お前……生きてんのか心配してたんだぞ!」


普通に心配してくれている。

しかしクオリアの背後には――三人。


その三人は、


・銀髪の少女 → クオリアの腕をしっかり確保

・黒衣の女 → 買い物袋の “半分だけ” を持った状態で密着

・ストーカー → 背中から手を回して腰をホールド


完全フルガード。


クラスメイトの男は、固まった。


口が “あ” の形のまま動かない。


数秒経って、ようやく声が絞り出される。


「……なぁクオリア……

俺が知らないうちに、お前……人生完結してない……?」


違う方向で誤解している。


クオリアが返すより早く、三人の圧が飛ぶ。


「兄者の人生は妾と完結しているのじゃ」

「兄さんの人生の最適解は私」

「先輩の人生は私と結ばれて終わる予定です♡」


クラスメイト、瀕死。


スーパーの袋より重い空気。


 


クラスメイトは震えながら言う。


「ちょ、ちょっと話していい!?

いやむしろちゃんと話さないと色々やばい感じがする!!

……俺、邪魔じゃねぇのか!?」


銀髪の少女がすかさず言う。


「邪魔ではないのじゃ。必要なのじゃ」


珍しく肯定。


しかし次の一言が地獄。


「兄者が買い物袋を両手に持ってるから、

もう一袋持ってほしいのじゃ」


扱いはただの荷物係。


 


クラスメイトは安心していいのか怒っていいのかわからない表情で袋を持った。


「……なぁクオリア、ツッコミどころが多すぎて泣きそうなんだけど」


クオリアは淡々と返す。


「まあ……いつもだ」


「いやそれが“いつも”なのが怖ぇんだよ!!!」


 



ショッピングモールを離れ、家へ向かう途中。


クラスメイトは何度もクオリアに話しかけようとするが、

三人の視線がレーザーのように刺さってくる。


特にストーカーの視線は、黄金の防犯カメラレベル。


しかし粘り強く話そうとする。


「お前、前はもっとクールっていうか、孤立っていうか、

近寄りがたかったのに……すげぇ変わったよな」


正直な感想だ。


黒衣の女が無表情で一歩前に出る。


「兄さんは以前より健康で幸福。何の問題もない」


銀髪の少女も加勢。


「兄者は妾と一緒にいるから幸せなのじゃ」


ストーカーがトドメ。


「先輩は♡人生で♡今が♡一番幸せ♡」


説得力はある、圧もある。


 


クラスメイトは苦笑しながら呟く。


「…………幸せそうならいいよ。

誰といるかより、どう笑ってるかのほうが大事だろ」


その一言はまっすぐだった。


クオリアは心の奥が軽くなるのを感じた。


必要とされること。

必要とすること。


それだけを意識しすぎて、息が詰まりそうだったところへ――


“笑っていればそれでいい”という価値観。


アルターラとは正反対の価値観が現実に戻してくれる。


 


だが次の瞬間。

クラスメイトがフラッとよろめいた。


スーパーの袋ではなく――

何かに押されたように。


まるで “見えない何か” が肩に触れたような仕草。


クラスメイトは首を傾げただけで

深刻には受け止めていない。


だがクオリアの背筋に寒気が走る。


(……まさか、影がこっちにも?)


錯覚かもしれない。

ただの疲れかもしれない。


だが“嫌な予感”は消えなかった。


 


家に着く直前、

クラスメイトが笑いながら手を振る。


「また学校来いよ!

お前いないとつまんねぇんだよ!」


その言葉が――なぜか胸に深く刺さった。


必要、ではなく。

楽しい、だから来い。


それはアルターラには存在しない言葉。


温かさが広がった一方で、

背中の“冷たいもの”は確実に近づいている気配もした。


新しい作品も書いてるのでぜひ見てください!!

愛を求めてどこまでも〜男はどこまでも行く。あの言葉を胸に

https://ncode.syosetu.com/n3642ll/

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