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特殊精鋭部隊リーダーの高校生VRMMOで最強に  作者: 暁 龍弥
第1章

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25/82

砂海帝国

《大陸制覇率:71%》


残る国家は2つ。

そのうちの一国――砂海帝国。


純粋な“武力”だけが国の価値となる、

数千年の戦史を誇る国家。


王の座は、勝者のもの。

王は、必ず誰かの死と引き換えに即位する。


戦うことが罪ではなく、

戦わないことが罪とされる国。


 


転送陣が展開され、視界が砂色に飲まれる。


次の瞬間、

焼けるような熱と乾いた風が肌を刺した。


一面の砂漠。

その中心に、巨大な赤い城塞都市。

砂嵐に揺れる旗には獣の紋章。


そして――

都市の前野で、武装兵十万が静かに待っていた。


怒号も歓声もない。

ただ、殺意と熱だけが漂う。


 


静寂を破ったのは、

巨大な影だった。


城塞の塔から降り立ったのは、

獣のような体躯の皇帝。

鎧ではなく、筋肉。

武器ではなく、殺気。


砂海帝国最強の王。

国史を血で染めながら頂点に立った本物の怪物。


 


皇帝は一歩踏み出し、

砂が爆ぜた。


「戦争だ。

理由はいらない。

勝ちたいから戦う。

負ければ死ぬ。

それだけで十分だ」


 


クオリアは静かに問う。


「……殺す気なのか?」


皇帝が嗤った。


「生きるためだ。

お前を倒して勝利を奪う。

それが帝国の生き方だ」


 


皇帝の言葉と同時に、

十万の兵が武器を掲げる。


怒号もなく、統率された動き。

戦闘狂の国なのに、理性がある。

それが逆に恐ろしい。


 


戦場の空気が張り詰める。


クオリアは歩く。

兵の波へ真っ向から。


皇帝は走る。

地面を砕き、砂嵐のように。


二つの影が砂原で交錯した瞬間――


閃光と衝撃で、砂丘が崩れるほどの衝突音が鳴り響いた。


 


拳と拳。

筋肉と筋力。

純粋な力のぶつかり合い。


皇帝の拳が大地を砕き、

クオリアの一撃が砂嵐を巻き起こす。


お互いの腕が痺れる。

どちらも押し返されもしない。


ただ、ぶつかり合うたびに、

砂海帝国の兵がどよめき、

空気が震えた。


 


皇帝が笑う。


「いいだろう、強い。

ようやく“生きている”と感じられる!」


 


次の一撃で、

皇帝の拳がクオリアの頬をかすめた。


血がにじむ。


兵士たちの歓声が上がる。

ただの傷――

だが、“血を流した”歴史的瞬間。


 


クオリアは口元を拭った。


そして、小さく呟く。


「……お前、本当に強いな」


皇帝の笑みがさらに深くなる。


「強い者に褒められるために戦ってきた!」


 


再び砂が爆ぜ、二人が激突する。


何度も何度も。

ほんの僅かな差でクオリアが押し始め、

拳が皇帝の腹に深くめり込んだ。


皇帝が膝をつき、

砂に血が落ちた。


だが皇帝は、笑っていた。


「……負けた。

だが誇りは折れていない」


 


兵士たちが沈黙する。


皇帝は砂を握りしめたまま、言う。


「敗者は勝者に王座を譲る。

それが帝国の法。

我らは――オリジン・ユナイトの支配下に入る」


 


深々と頭を下げ、

兵十万が武器を地面に突き立てた。


 


システムログが世界に響く。


《砂海帝国を制圧しました》


《大陸制覇率:82%》


 


残す国は、ただひとつ。


世界の中心。

価値観の頂点。

全国家を監視する見えざる支配者。


《最終国家:中央神聖連盟》


 


クオリアは拳を開いたまま、

わずかに震える指を見つめた。


皇帝の一撃は、

確かに届いていた。


戦争は終わりに近づくほど、

難易度が下がるものではない。


むしろ――

ここからが“本当の戦い”だった。

新しい作品も書いてるのでぜひ見てください!!

愛を求めてどこまでも〜男はどこまでも行く。あの言葉を胸に

https://ncode.syosetu.com/n3642ll/

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