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特殊精鋭部隊リーダーの高校生VRMMOで最強に  作者: 暁 龍弥
第1章

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休息

北方帝国を制圧したあと、クオリアはログアウトした。


視界が暗転し、ヘッドセットを外す。

冷たい雪原の感覚がまだ腕に残っているようで、

しばらく息を整えた。


椅子にもたれながら天井を見上げる。


「……疲れた」


戦争での疲労とは違う、深い倦怠感。

勝利しても、心が軽くなるわけではない。


 


キッチンへ歩き、コップに水を注いで飲んだ瞬間。


ガチャッ


玄関の扉が勢いよく開く音がした。


「兄者ぁぁぁ!!妾は限界なのじゃぁ!!」


銀髪の少女がダッシュで抱きついてきた。


「にぃに不足なのじゃ……ログアウトしてくれるの遅いのじゃ……」


ゲームでは冷静だったのに、現実では甘え全開で泣きそうになっている。


 


クオリアが返事をする前に、また扉が開く。


「兄さん!カロリー管理のため間食を少しずつ摂ったほうがいいと思って、

栄養補助食を10種類買ってきた」


黒衣の女が大きな袋をドサッと置く。

その袋の中身は半分以上チョコバー。

カロリー管理とは。


 


続けざまに、さらに扉が開いた。


「先輩♡♡♡♡♡

やっと会えましたぁぁぁぁぁぁ!!!

先輩不足で死ぬかと思いました♡

先輩成分の摂取、今すぐ必要です♡♡♡」


ストーカーが入ってくる。

あまりにも自然に抱きつこうとするので、クオリアは回避した。


 


キッチンに三人がそろい、

空気が一瞬で修羅場温度に変わる。


硬直した空気の中、

銀髪の少女だけがクオリアの腕にしがみついている。


 


沈黙が続いたあと、

黒衣の女が低い声で言った。


「……まず兄さんに休ませよう。

そのうえで、順番を決めるべき」


 


ストーカーが微笑む。だが、目は笑っていない。


「順番なんて要らないですよ?

先輩は“私とだけ”休めばいいんです♡」


銀髪の少女の表情が一瞬で牙を剥いた。


「にぃには妾とだけ休むのじゃ。妾の疲れが癒えるのじゃ!」


黒衣の女が溜息をつきながら紙を取り出す。


「スケジュール作った。

兄さんの休息を誰が担当するか時間割で表にしたほうが――」


 


クオリアは両手で机を叩いた。


「頼む、今日は休ませてくれ。

戦争より休息が必要だ」


声は切実だった。


 


三人は沈黙して、目を合わせる。


その静寂のあと――

三人同時に口を開いた。


「「「一緒に休めばいい!!!!」」」


 


結論の方向性は一致したが内容は最悪だ。


 


その直後、リビングがカオスに変わる。


「兄者の膝枕は妾じゃ!」


「兄さんのマッサージ担当は私!」


「先輩の腕枕は私♡♡♡」


 


三方向から同時に掴まれ、引っ張られる。

腕、肩、腰。

ポジション争奪戦が白熱しすぎて怪我の危険すらある。


クオリアは叫んだ。


「ちょっと待て!

今日は“誰にも触れられずに休む日”にする!!」


 


一瞬の静寂。


三人の視線がそろって動いた。


最終的に、こうなった。


・クオリア → ソファ

・三人 → それぞれ距離をとっての“監視体制”


「にぃにの呼吸を聞いて落ち着くのじゃ」


「兄さんの筋肉の動き観察してるから」


「先輩のまばたきの回数を記録してます♡」


休息とは。


 


クオリアは天井を見つめながら小さく呟いた。


「戦争より家のほうがハードモードなのはどうしてなんだろうな……」


三人は完璧に揃った声で――


「「「好きだからに決まっている」」」


クオリアの精神力のほうが国家より強いのかもしれない。


新しい作品も書いてるのでぜひ見てください!!

愛を求めてどこまでも〜男はどこまでも行く。あの言葉を胸に

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