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プロローグ
プロローグ
「あなたのことが嫌いです。」
俺は、何を言われたのか理解できなかった。
途端に頭の中が彼女との思いでが駆け巡る。
文化祭を一緒に回った時、近所のカフェで楽しく談話した時、彼女はいつだって笑顔で俺のことを好きでいてくれた。
しかし、今目の前にいる彼女は俺が見たこともない表情をしていた。
化け物?異端者?変質者?そのどれでもないもっと邪悪なものを見る目。
俺は、どれくらい立ち尽くしていたのだろう。
数分?それとも1時間?わからない。
俺が意識を取り戻すと、もう彼女はいなかった。
そう、俺は彼女に振られたんだ。