第40話 サバゲー大会
「何度も言うが私は断じて小学生ではないからな!」
そういうのは見た目がどう見ても小学生のハッピー玩具株式会社社長小林令奈。やたら小さい身長に幼げな顔、髪は金髪でツインテールにしているが、やはりどう見ても小学生にしか見えない。
「あっ、そこのおまえぇ!いま私のこと小っちゃいって言ったなぁぁぁぁ!」
「いや、言ってないです。思ってただけです。」
「やっぱり思ってたなぁぁぁ!」
うわ、めんどくさ…
「言っておくが私はもう高校を卒業しておるぞ?」
はいはい分かりましたって…え?まさかの年上ぇぇぇぇ?まじかよ…
「ふむ、その顔からするにようやく私の偉大さがわかったようじゃの。」
「いえ、偉大とは微塵ともミジンコとも思ってないです。」
「何ぉぉぉぉ!!!むきぃぃぃぃ!おい私の秘書!この者達をいますぐ痛い目に。」
小林社長がそう叫ぶと先ほどエレベーターであった秘書的な女性がどこからともなく現れた。さっきはあまり顔とかをはっきり見ていなかったが、黒いスーツに整った髪型、そして眼鏡までも黒くさらにはヒールまで黒。全身ほぼ黒一色のスタイル抜群であった。思わず見惚れてしまうほどに…
で、その秘書はすたすたと社長に近づいていき、
「おお、来たかトモコ!よし、いますぐこやつらに地獄を…」
「秘書と呼びなさい社長。それにせっかく来ていただいたお客様にそのような態度では失礼です。反省しなさい。」
「うぅ…ごめんなさい…」
まるで犬のように社長が小さくなってしまった。それにしてもあの人本当に秘書なのかしら?むしろあの人のほうがよっぽど社長らしいんだけど…
「ご無礼をお詫びします深見様。どうもうちの社長が失礼いたしました。」
「い、いえそんな滅相もない!」
「このお詫びは後程いたします。ほら、社長もお詫びを。」
「うっ…ご、ごめんなさい…」
あーなんだこれ、ここって社長室だよな…なんで見た目幼女の社長とそのお母さん的秘書にあやまわれているのだろうか。どうしてこうなった…
「それでは本題にはいるが、深見優衣。」
「はい。」
「おまえをここに呼んだのはほかでもない。とある協力をして欲しいのだ。」
「とある協力?」
なんだろう、ヴァンパイアキットを作れるくらいの会社が私に協力を求めるなんて…考えられることはたぶんヴァンパイア関連の何かというわけで、でもなぜ私?まさかほかのヴァンパイアを殺してしまったから協力という名の抹殺?それとも従者を6人も持ってしまった珍しいケース(かどうかは分からないけど…)のわたしを使って人体実験?
やばい、どう考えても私に未来が見えないわ…いっそのことみんなで速攻逃げようかな。
「そうじゃ、その協力というのは会社のために…」
ほらやっぱり、会社のためとかなんとかって言って私達を消すつもりなんだ。にーげよっと。
優衣は180度回転してその場から立ち去ろうとする、が…
「私と一緒にサバゲーしてくれ。」
えっ…
「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇ???」」」」」」」
その場にいた7人の心から驚いた声が社長室を満たした。
で、そんなわけで。私たちが本社を訪れた日から1週間後。私たち7人はまたしても田舎の山奥に来ていた。メンバーは私、私の従者達6人、幼女社長とその秘書あとローブかぶってるよくわからん奴の計10人。ちなみに秘書の本名は小池智子さんなのだが、「秘書とお呼びください。」とかたくなにに言われた。そんなに秘書と呼ばれたいのか…
「ハッハッハー!!いいサバゲー日和だわー!」
「社長、いきなり大きな声で叫ばないでください。迷惑です。」
「あっづーい、なんでこんな日にサバゲーなんてしなきゃならないのよ!それに私サバゲーなんてしたことないしそもそもなんで会社のためにこんなことまでしなきゃならないのよね?優衣。」
「え、あぁ、うん。そうだね。」
相変わらず文句が多い藍だが、それももちろん納得できる。まぁでも協力すればいろいろと会社側から報酬がもらえるそうだし、というよりそれが目当てなわけで…要するに金に目がくらんだというわけなんです、はい。
「まぁまぁそう怒んなって藍。サバゲーって楽しいじゃんか。」
「あれ東子、サバゲーやったことあるの?」
「ああ、ちょっとだけな。だちに一人ガチ勢がいてよ、一緒にやらしてもらったことがあるんだ。ずばばばばぁぁんって敵を倒したときは最高だったぜぇ。」
「へぇ。」
「報酬つきでサバゲーができるなんてめっちゃええやんか。ほんま楽しみやぁ。」
なんかしゃべり方変わっとるぞ…こっちも相変わらず能天気だなぁ。
「お前ら何か勘違いしてないか?確かに報酬が出るとは言ったが、そのためには優勝しなきゃあかんぞ?」
「え、それってつまり社長。優勝賞品をそのまま報酬にしたってことですかぁ?」
「そうじゃ、それにお前らが想像しているサバゲーとは恐らく違うぞ?今からやるサバゲーは出場者がすべてヴァンパイアとその従者のみのマジのサバイバルゲームだからな。」
はぁ…マジ最悪だわ、帰りたい。
こうして、ヴァンパイアだらけのサバゲー大会が始まった。




