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∬詩集∬  作者: 如月水木
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圧迫されそうなんだよ

押しつぶされちゃうんだよ

潰されちゃうんだよ


泣きたいんだよ

泣けないんだよ

嗚咽が漏れちゃうんだよ



 どうして

 なんで

 おしえてよ



嫌なの

誰にも言いたくないの

来ないで 寄らないで



 もうやめて

 そうだんしてよ

 ついているよ



嫌なの

触らないで 入ってこないで



その涙を信じきれないの

嘲笑いの表情が浮かぶから




他人に縋っても何にもならない

他人に私の何が分かるか

他人に話す必要なんてない



そんなに教えてほしいの?

そんなに知りたいの?


一瞬の好奇心

一生の後悔になるってまだ分からない?




 ついているよ


いらない

私は何も要らない




気持ち悪い?

だから?

どうしたの?



青白い手に映える傷

癒える時はいつだろうね




不安になりたくないから

安堵に飢えたいの

  

存在価値を確かめたいの

見たいの


ずっとずっと 

見ていたいの


 紅く紅く

 自分の価値を分かってくれる存在


 細く細く

 手首に巻きつく蛇


 華麗に優雅に

 消えぬ存在として纏りつく


舌と同化となった血液

唇の端を伝う


理解してくれるのはきっと

この刃だけ


分かってくれるのはきっと

何も話さないこの傷だけ


言葉なんて要らない

優しさなんて偽り


ぬぐってくれる布よりも

恵んでくれる笑顔よりも





この煌めく刃が尊くて


この蛇が愛しくて



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