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∬詩集∬  作者: 如月水木
3/4

シンデレラ

灰かぶりよ

私の目の前で跪きなさい

灰かぶりよ

私の目の前で崩れ落ちなさい





何故そんなに憎たらしいの

何故そんなに恨めしいの


私の手で壊したい

私の手で潰したい


もっと縋りつきなさい

逆らえきれない運命に

もっと悲しみ 泣きなさい

私の足元で堕ちなさい


世界一消え失せて欲しいあんた

世界一幸せになる権利はないはず






なのに

何故――ー?



何故?

誰か教えなさい



偶然なんてないの

幸福なんてないの


全てあんたには与えられてないはずよ?



ああぁあああ

――このナイフで


ああぁあああ

――全てを掴もうとしたの


どこがいけないの?

何が悪いの?


ああぁああ

――引き契ってやりたいわ


ああぁああ

――この疼く衝動


靴よ

金の靴よ

銀の靴よ

私の足に納まりなさい



ああぁああ

――いっそ殺してやろうか‥‥


ああぁああ


ああぁああ


ああぁああ


――いつしか目の前に広がる暗黒の世界


ああぁああ


――やっと


やっと


あんたの顔から逃げれるわ


やっと


あんたの姿を見なくてすむわ



憎たらしいのに理由なんていらない

恨めしいのに理由なんていらない



小鳥よ

広がる青空を奪った悪魔よ

灰かぶりから解放してくれた天使よ



光なんていらない

あんたの輝きなんていらない



灰かぶりよ

私の目の前でどんな顔をしている?

灰かぶりよ

偽造の同情なんてもらっても嬉しくないから

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