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いちわ
烏森 千羽16歳であだ名はカラスからとってクロ。
私立鳥羽高校の2年2組19番。
性格は普通。可もなく不可もない。友達もそれなりにいるし成績は中の上で、これも普通。授業態度はいい方だと自負している。教師受けもそこそこ。
普通なんだ、私は。
普通だったんだ、私はーー
「クロおはよ〜。聞いて驚け大ニュースだ」
私がおはようを言う前に、そう言いながら自分の席に私を呼ぶ華子ちゃん。
そんな華子ちゃんの大ニュースは、たいてい大好きな先輩のことだ。
「昨日は先輩がなにしたの〜?」
だから今日も今日とてそうだと思ったのに、
「転校生だって!担任と話してたから多分クラスはうち!可愛い子だったわよ〜♪」
とご機嫌に言う華子ちゃん。
(基本女の子に興味ないのに珍しい…)
私が内心そう思っていると、バレた。
「男子よ、だんし。オトコノコ!見た所成長期途中だからこれから有望よ」
そう言ってウフフと笑う華子ちゃんに呆れる。
うん、通常運転だ。