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第1話

異世界へと送り込まれた獅子崎十三、彼が目を覚ますとそこは……


馬車の中でした


「え、え!?な、なに…ここどこだよ!」


なに、何が起きたの?これは夢、それとも幻?

とりあえずお決まりの対処法自分のほっぺたを抓るを実行


ムギュゥゥゥ~


「……痛い、普通に痛い」


どうしよう夢じゃない、夢じゃないよこれ、どうするよ俺

よし、まずできるだけ冷静に現状を把握しよう

周りは荷物だらけ、しかも木箱が多いな段ボールじゃない

てか今気付いた、なんか入口からおっさんがこっち見てる、てかガン飛ばしてる


「おいボウズ、お前何してんだ?」


「…特に何もしてませんが、あえて言うなら昼寝?」


首を傾げて可愛さをアピール!ま、ヤローがやっても気持悪いだけなんだけどな


「だとしたらお前さん、なんつう恰好で寝てんだよ」


「なんつう恰好といわれても、って!

 あああぁぁぁぁ!忘れてた!」


ご説明しよう、現在の俺の装備品はシャツとパンツのみ!だって一番楽なんだもん

なんかおっさんが可哀そうな人を見る目で「はぁ~…」とため息をついてらっしゃる!

やめて、そんな目で見ないで、俺は露出趣味があるわけじゃないからぁっ!


「その様子じゃ服は…持ってるわけねえよな。ちっと待ってろ」


そういうとおっちゃんは御者台のほうに行き大きめの袋をあさり始めた

てかよく見たら馬車なんだなこれ


「ほれ、とりあえずこれ着てな」


と言い手渡されたのは布の服と布のズボンだった、俺に対して大きめなのはこのおっちゃんの私物だからだろう

あ、ちょっと涙出てきた、おっちゃんイイ人や


いそいそと着替えをすまし、ついでに靴もないことを話したら皮の靴を持ってきてくれた


「でだ、なんでうちの馬車に乗ってたんだ?しかも服も着ないで」


うわ~い、どうしよう、説明できる気がしねえや

そもそも俺自身が今の状況に対応できてないし


とりあえず思い出せ、昨日は学校が終わってゲーセンよって帰ったのが午後7時

そのあと飯食って風呂入って何か急に古いゲームやりたくなって竜の冒険3をやって

って、そうだなんか夢見たんだ


なんか自称女神様が剣と魔法の世界に行きたいですか、とかどうのこうの言ってたけど……


「……え、マジで?」


だって夢だよね?夢の中の話だよね?

あ、神様ならそんなの関係ないか、って大事なのはそこじゃねえ

つまりこれはあれかい?最近ちまたで流行ってる異世界へ行っちゃうってやつですか、そうですかあれですか


「だんまりだな、なんだ、言えねえようなことなのか」


「いやいや、そうじゃなくって、その…

 山賊、山賊に剥かれちゃって」


「ほう、山賊にねぇ」


「そうそう山賊…」


……気まずい、しかも絶対に信じてないよね俺の話、まあ立場が逆だったら俺だって信じないけど


「まあいい、そろそろ城下町だからな、乗ってろ」


「いいの!?ありがとうおっちゃん」


「ただし商品にはさわるなよ、もしダメになってたら5年はタダ働きさせるからな」


「ダイジョウブデス、ゼッタイニサワリマセン」


5年間の無料奉仕とか無理絶対無理、死ねる

まあ町に連れて行ってくれるんだから大人しくしてますか


三十分ほど時間たてば大きな城壁と門が見えてきた

おっちゃんの後ろからそれを見ていた俺は思わず声を出してしまう


「おおぉぉ、まさにファンタジー」


正直な話感動した、日本じゃまず見ることのできないこの光景に

門の横にいる警備兵達、馬車の渋滞なんて見たこともない

そして門から出てくる鎧を着込み、剣を持った冒険者に


異世界に移った戸惑いよりも、未知の世界に来た興奮が寂しさや不安を凌駕した


「よーし、次の馬車!ライセンスを見せろ」


「はいよ」


おっちゃんが兵士に右手首に付けた腕輪をかざした

すると薄緑色のディスプレイが表示される


「持ち物は塩と麦それと壺や皿か特に問題はなさそうだが、

 後ろに乗ってるのは誰だ?」


後ろに乗ってるの=俺

とても簡単な式ですね


「こいつですかい?新しい丁稚でさぁ」


「そうか…ま、嘘じゃなさそうだな

 よし、通っていいぞ」


ややこしくなるの嫌だから黙っておいて正解だよな?

しかしいよいよ町か、やっぱギルドとかあんだろうな

どうせなら目指せ世界最強!


と、そんなことを妄想していると


「さてボウズ、先に言っておく」


「何?」


「お前に服や靴を着せてやってるわけだが、俺は商人だ

 んなボロの服や靴はくれてやってもいい」


おお、前振りの割には優しいじゃないかおっちゃん!


「でもな、世の中なんでもタダで手に入るわけじゃない」


……つまり、何が言いたいのでせうか?


「服と靴の代金分しっかり働いてもらうからな」


「なん…だと…」


この世界に俺を送った自称女神様、あなたが俺に何をさせたいか知りませんが

しばらくの間、俺に自由はなさそうです……

プロローグのほうが長いとか、、、orz

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