-序章- 動く
「く、来るな!」
ズズッズズッズズッ…
「追いつかれる!」
ズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッ…
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ガバッ!
「ゆ、夢?」
「あまりにも…現実な…!?」
左腕に何かの文字が刻まれている。
「何だっ!?これ!?」
文字がスーッと消えていく。
「消えた!?」
ドンドン!
部屋の扉が大きく叩かれた
「お兄ちゃん!起きてる!」
「あっ、あー起きてるよ」
ガチャ
妹のナツミが部屋に入ってきた
ナツミ「お母さんもう仕事行っちゃたから、早く用意しないと
学校に遅刻するよ!」
「わかったよ…」
ゴソゴソ
制服に着替え一階に降り、ダイニングテーブルに付く
ナツミ「お母さん今日帰りが遅くなるって、お兄ちゃん先に帰って来たら洗濯もの取り込んでおいてね!」
食パンをかじりながらナツミは話てきた
「行儀が悪いぞ、お前もの食べながら会話するなよなぁ」
顔がムッとするナツミ
ナツミ「お兄ちゃんが早く起きないから、時間ないの!
あと、お前って言うのやめてよね!」
「はいはい、ごめんなさい」
ナツミ「そういえばお兄ちゃん昨日、父さんが送って来たお土産開けた?」
「あーなんか古くさい指輪と本が入ってたなぁ…」
ナツミ「ふーん、私はネックレスが入ってたよ。グリーンの宝石が入って…」
柱の掛け時計を見る
「おい、時間大丈夫か?もう8時になるぞ。」
ナツミ「あっ!?ヤバいもう行くね!」
ドタドタ!バタン!
慌ただしく玄関出て行くナツミ横目で見ながらアクビをする
「俺も行くか」
「今日は課外授業だったなぁ」
ポケットに入っているスマホ取り出し電話をする
「もしもし、カズキ起きてる?」
カズキ「おー今起きたー…ぐぅ…」
「おい!寝るな!」
カズキ「お、おーワリィ」
「今日って国立博物館に10時で良かったよなぁ?」
カズキ「おー、現地集合で現地解散って連絡来てたぜマモルはどうする帰り、なんかみんなでどっか遊びに行くか?」
マモル「悪い、俺今日は早く帰らないと不味いからパス」
カズキ「付き合い悪いなぁ、まぁいいやそろそろ出る?」
マモル「そうだな向かうよ」
思いに更けるマモル
マモル「…寝た時についた枕のシワ跡だよな…」
ガタッ、バタバタ
椅子から立ち玄関出入口に向かう
玄関の前でドアノブに手を掛け
マモル「気のせいだよな…」
バタン!
玄関からでる
ズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッ…
二階のマモルの部屋から物音がする…
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シャー
自転車を走らせるマモル
「おーい」
後ろを振り返るマモル
マモル「おーカズキ間に合ったなぁ」
一緒に並走して走る二人
カズキ「お前が連絡くれんかったら間に合っわんかったわ」
マモル「あー…」
カズキ「?、なんかあったのか?」
マモル「いや、変な夢を見てさ…」
苦笑いするマモル
カズキ「ふーん、でも夢何だろう?」
マモル「あまりにも…何だろうリアルって言うか…」
カズキ「気にすんなよ、おっ見えてきたな」
国立博物館が見え、入り口に人だかりが
「おーい、遅いぞ二人!」
カズキ「いや、ピッタリだろ!」
「30分前厳守!」
カズキ「ユウキ達が早すぎだろ!」
ユウキ「普通さぁ、男が先に来て待っているものじゃないの普通は」
カズキ「いやいや、それ偏見だろ、ってかデートじゃないだろう!」
ユウキ「マモル君も遅いよ。カズキはわかるけどね!」
カズキ「はぁ!?何それ」
バッ!
ユウキとカズキの間から割って入ってくる
「ユウキもういいよ、おはようマモル君、カズキ君」
マモル「あー、おはようサクヤ」
カズキ「サクヤちゃん、おはよう」
人だかりの前から声がする
「おーい、そろそろ行くぞ」
マモル「あ、先生」
人だかりに向かう4人
ユウキ「ほら、あんたのせいで遅れたじゃない!」
カズキ「はぁ!?違うだろう!」
揉める二人を見るマモル
サクヤ「マモル君はもう描くもの決めてるの?」
マモル「いや、まだ全然決まってないよ。サクヤは?」
サクヤ「私は天使とか描きたいかなぁ」
バッ!
割って入るカズキ
カズキ「でも、うちの高校この時代に変わってるよな、わざわざ博物館で絵を描かせる何て」
ユウキ「あのね、授業何だからつべこべ言わない!」
カズキ「はぁ!?何が!」
マモル「……」
冷ややかな目で揉める二人を見るマモル
サクヤ「あっほら、見えてきたよ」
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-博物館内-
先生「各自好きなテーマを決め描くように、提出は来週まです。」
マモル「エントランス広いなぁ」
カズキ「どうする一緒に回るか?」
ガスッ!
脇腹にユウキのエルボー
カズキ「あがっ!?」
ユウキ「バカじゃないのほら、行くよ!」
カズキ「はぁ!?なんで?」
ボーッと二人を見るマモル
サクヤ「行っちゃたね…私達も行きましょ」
マモル「ああっ」
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中世ヨーロッパの鎧が整然と並ぶ通路を歩く二人
コッコッコッ。
サクヤ「なんか音が響くね、ちょっと怖いかも」
マモル「天井が高いのと音が反響しやすい構造や素材で
作られているからだよ、外部の騒音を防ぐ為だよ」
サクヤ「詳しいね、マモル君」
マモル「そんなことないよ、父さんが教えてくれたんだ」
サクヤ「マモル君のお父さんって?」
マモル「うちの父さん考古学者で、子供のころによく話てくれたんだよね。古い建物や構造物や石像とかね。」
サクヤ「すごいね!マモル君のお父さん」
マモルを見つめるサクヤ
マモル「そんなことないよ、家には帰って来ないし…帰って来ても遺跡の話やそんなばっかりだし」
サクヤ「そんなことないよだって、家族にお土産だって送ってるじゃない」
マモル「…!?」
コッ。
立ち止まる二人
マモル「…俺…サクヤにお土産の話してない…」
サクヤ「…………」
マモル「お前…誰だ…!?」
サクヤ「……………本…」
マモル「…本!?」
サクヤ「本…本…本…本」
マモル「…何だ本って?」
振り向くサクヤ
マモル「!?」
マモル「…顔がない!?」
サクヤ「本…渡セ」
マモル「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
逃げ出すマモル
ダッダッダッダッ
マモル「これ、朝の夢と同じだ!」
いた場所を振り返るとサクヤが姿を変え透明なゼリー状の人型のものへ変わった
マモル「なっ!?」
ビュー!
ゼリー状の人型が宙に浮き猛スピードでマモルに迫ってくる
マモル「ウソだろう!」
ゼリー人間「本…本…」
ダッダッダッダッダッダッダッ
サッ!
走り、柱の角に隠れる
マモル「ここなら、わからないだろう」
回りをウロウロするゼリー人間
ゼリー人間「本…本…本…」
マモル「何だよ本って…!?」
マモル「父さんの送ってきたあの本なのか?」
マモル「!?」
左腕に文字が現れている
マモル「左腕に文字が…夢じゃなかったのか!?」
ゼリー人間がマモルの方を見るやいなや迫ってくる!
ビュー!
マモル「うわああああ!」
その場を離れ逃げ出し広間に向かう
ビュー!
それを追うゼリー人間
ゼリー人間「本…本…」
広間に着くマモル、息かきれそうになりながら周りを見る広間には真ん中に巨大な石像が鎮座しており、周りには人だかりが…
マモル「はぁはぁはぁ」
人だかりにいたカズキがマモルに気付く
ガスキ「おーい、マモル1人か?」
マモル「逃げろおおおおおおおおおお!」
バーーン!
轟音と共にゼリー人間が広間に入ってきた瞬間
周りの人だかりがゼリー人間に気付き
声「きゃあああああああああああああ!」
広間に叫び声が響く
バタバタバタバタバタバタバタバタ!
人だかりが一斉にに逃げ出す
マモル「どうしたらいいんだ…」
ズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッズズッ
マモル「また!?あの音だ!?」
マモル「どこから音が…!?」
音が響くところに目を向けると中央の石像がこちらを向いている…!?
マモル「石像が……動いている!?」
-序章- 了




