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第7話

俺達は、ホームセンターの裏に回った。

業務員用入口ならどうだろう。

俺はドアを何回も叩く。

返答はなかった。

ドアノブを回す。

しかし、鍵がかかっており、ドアは開かなかった。

「スーカーブリャット!」

俺は叫ぶ。

中に人はいるはずだ。

こいつらには他人のことを考えることがないのか。

「おい!どうするんだ?ダニエル」

ダニエルは少し考えた後、言う。

「ドイツなんてこんなもんだ。俺に任せろ」

ダニエルはそう言うとドアを叩く。

そして何か、俺が分からない言葉――おそらくドイツ語を話す。

しばらくしてドアが開く。

「何か用か?」

中から男性が顔をのぞく。

「武器が欲しい、中に入れてくれ」

男はため息をついて言う。

「何が欲しい? 取ってきてやる」

そうか、入れてくれないのか。

まあ、姉に会うことが目的だからいいが。

「俺はシャベルを頼む。先が尖ってるやつだ。あと、食料を恵んでくれないか?」

そうだな。

「じゃあ、俺は斧が欲しい。柄が長いものがいい」

「わかった、嬢ちゃんは何かいるか?」

「スタンガンで」

「ちょっと待ってろ」

男はそう言うと、ドアを閉めた。

「スタンガンってゾンビに効果あるの?」

「まあ、筋肉を電気ショックで収縮させるものだからな。倒せないにしても、一時的に動かなくなるんじゃないか?」

「まあ、10歳ぐらいの女の子だからな。そんなところか」

しばらくして、またドアが開く。

シャベル、スタンガン、斧が順に出てくる。

「すまない、ところで食料は無いのか?」

男は「ない」とだけ言い、ドアを閉めた。

「絶対非常食とかありそうだが。渡したくないんだろうな」

俺達はそれぞれ選んだ道具を手に取った。


斧だ。

1メートルほどある木製の柄の先には、黒い金属の刃が取り付けられている。

俺が育った家では、主な暖房は薪だった。

子供のころは、これでよく薪を割っていた。


ダニエルのシャベルは先端が尖った、1メートルほどある角ばったシャベルだ。

ドイツ人は砂浜に行くと穴を掘るらしい。


スタンガンについては言うことはない、よくあるものだ。

「この先は市街地だ。車だと身動きできないだろう」

俺達はベルリンの街中を進んでいく。


道路に出ると、こちらに気付いたゾンビが襲ってきた。

タイミングを合わせて斧を振る。

斧がゾンビの頭に当たり、その場に倒れる。

俺はすぐさま、首を切断した。

血が吹き上がる。

「おい下がれ!」

俺は、叫ぶダニエルを見る。

「何だ?」

「ゾンビは血液感染する。学校で習わなかったか?」

そういえば、そうだったような。

倒れたゾンビから流れている血を眺める。

黒い、黒い血だ。

この血に触れたら終わりだ。

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