暴君なお姫様は好きですか?①
ショッピングモールに行った次の週の日曜日、俺は買った本をある人に渡しに行った。唯にはゲーセンに行くと嘘をついてた為バレずに行く事が出来た、バレるととても面倒だから良かった
インターホンを鳴らすと目的のある人ではなく、その母親が出てきた。
「あらけんちゃんこんにちは」
「アイツいますか」
「あの子なら今部屋にこもって入るなって言ってくるのよ、何か渡したい物があるなら私がもらっとくわよ」
「それじゃあこれを渡して―」
「賢人待って!!もうすぐ終わるからリビングで待ってて!!」
荷物を渡して帰ろうとすると2階から大きな声で呼び止められた
「あらごめんね、帰りたかったら帰ってもいいわよ」
「賢人!!ダメだよ!!」
「待ってますよ、いつもの事ですし帰ったら大変な事になりますからね」
そして、俺はリビングでおばさんとずっと最近の話や、勉強面や学校のことなど色々なことを30分近く話していた。
「最近アイツの様子はどうですか?昔よりは少し素行は大人しくなってきもしますが」
「そうね〜一様少しは素行がよくなったかしらね、最近は服とかにも興味があるらしいわ」
「まあアイツも一様華のJ Kですしね」
「賢人ー!来てー!」
そんな話をしていると上から乱暴に俺は呼ばれた、アイツこんなに人を待たせておいて何様だ?人の心が無いのか?
「あら、本当にあの子がごめんね、でもこれからもよろしくね」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
よろしくすることはないだろうが
部屋に入るとそこには一眼見るととても美しい黒髪ロングの肌白美少女に見えるが、実際はとてもがさつで乱暴な女 山下 咲希だ。
部屋は女性らしいベッドと上が漫画や雑誌で散らかっている化粧台と、またもや上が漫画やら散らかっている小さい円卓が真ん中に一つ置いてある。
「相変わらず部屋が汚いな」
「気になるんだったら掃除してよ」
「何で俺が…」
これでも昔よりはマシな方だ、昔はゴキブリやチョウ、カマキリなど色んな咲希曰く標本という名の白紙に◯骸がピンで刺されている物が大量に転がっていたから、今はまだ雑誌などが転がってるくらいじゃ全然可愛い方だ。ちなみに昔仁は初めて来た時に咲希作の標本を見て気絶してしまった、いや、あれは気絶しない方がおかしいな。
「それで、例の本は?」
例の本というのは、俺達が小学生の時から連載されているバトル漫画の事だ。小学生の頃同時にはまって以来、金がもったいないからという理由で順番に購入して共有して読んでいる。因みに今発売されているものは全部咲希の部屋にある。
「はい、これだ今回も良かったぞ、久々に新刊読んだら他の巻をよみたくなったからかりていいか?」
「ん?ダメだよ、賢人がそんな他の巻を読みたくなる程面白かったって事は、私も他の巻読みたくなると思うからダーメ」
「1巻だけでいいから―」
「私は今日新刊を読んで今週中に全巻読破するのだ~!」
なんて理不尽なんだ、だがそれに慣れてしまっている俺がいる…
「あ、でも今読んでくなら別にいいよ」
お前は何様なんだ?まあいいじゃあ1冊読んでから帰るとするか
そう考えながら最新刊の1つ前の巻を取り、咲希の隣に座って読み始めた。
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来週までには②も出します…多分