プロローグ
これは202×年×月×日
「もうダメだ…」
私はもうダメなんだ…交友関係も成績関連も金銭もなにもかも上手くいかない!!
私は一年前に上京してきた大学生だ。実家は裕福とは言えなく、仕送りとバイト代でギリギリ生きてきた。
だが、これにトドメを指すように世界的な大恐慌が襲いかかってきた。
バイトは解雇され、お金が生活費でギリギリどころか、生活も賄えなくなっている。
ここは駅だ。ここは急行電車は停車するが、特急は全通過という中規模の駅である。
この駅にはホームドアが未だに設置されていない…うってつけの場所だ
『まもなく3番線を列車が通過します』
よし、今だ!!
「ちょっと、待て!!!」
飛び降りようとした瞬間、とある老人に呼び止められた
「なんなんですか…」
「まだ早いぞ」
そうか…やりすぎなのか…
やっぱり、やめよう。私には家族がいる…
こんなところで諦めたらだめだな…
”キーーーーィン!!”
あぁ…特急だ…
「よし、今だな」
”ドン!!”
「…え?」
”ガン!!!ドドドドドドドドドドドガガガガガガガガガギギギギギギギギギギギゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴグモッチュイーーン(自主規制)”
ーーーーーーーーーーー
「んん…」
「あれ?」
ここは天国か?にしては、やけに現実味を帯びているような…
あそこに丁度いい壁がある、そうだ、足の小指をわざとぶつけてみよう。
”ドン!!”
「痛ってぇ!!!!!」
どうやら天国ではないらしいな…
それにしろ、あの老人は一体何だったんだ…
私を呼び止めたと思ったら、急に突き落として…
あと、ここは何処なんだ?
鉄道の駅ということはわかるんだけど、どこかが分からん…
外出てみるか…
二つの路線が交わる高架駅だが、構造は単純だな
数分で外に出ることが出来た。
一体ここは何処なんだ…
「え…?」
西新井駅…だと…!?
バカな!?高架駅じゃないハズだぞ?
夢じゃないし、一体どうなっているんだ!?
あそこに大きな電光掲示板が見える…
いま何時か見ていこうか…
”2080年10月20日 8:00 ”
…え…?
に…せん…はちじゅう…?
「…あっ…」
"バタン"
続く…