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死んだらダメなゲーム  作者: フィルルリ
9/10

火の精霊の散歩②


ふわぁ…よく寝たような…。そんな気がします。そう、8時間は寝た気がします。いや、もっと?今は、お昼ぐらいかな。とても眩しい。とても眩しい(2回目)。目がシャバシャバします。うう、オノレ太陽光め。何故いつも二度寝を阻止するのです。思い返せば毎度毎度、僕を起こすのは母でも目覚ましでもなく、日の光です。やっぱり目が覚めました。というわけで、ここどこ。


気がついたら、砂漠じゃない。見知らない土地で目覚めた。砂漠をただ移動していただけの筈なのに、起きたら草原…いや森、だった?

草原かと思ったのも一瞬。僕は奇妙な光景に疑問を抱く。

起き上がりって辺りを見回してみる。するとすぐ、おかしいことに気がついたからだ。かなり不自然な光景が広がっていた。それは、僕の近くは枯れた大地であるのに対して、少し離れた所のほとんどが美しい草木で構成された森林であること。そして、ある一直線だけが遠くまでここと同じく枯れていること。まあ、ここまであからさまな不自然だったら僕が原因だと思いますけどね。どう考えても、こんな地形はありえないです。僕の常識が当てはまるなら、それこそ人為的な要因や、自然災害でもないとこんな光景は見れないです。たぶん、一直線に枯れてるのは僕が辿った道でしょうしね。それにほら、精霊ですし、僕。

そう思ったら、すごくしっくりくることに、少し精神的ダメージが…まあ、気に病む程度では断じて。断じて…


まあむあ、無事?解決させたところで…もう少し散歩しますかね。僕については、さらにヤバそうって事が深まっただけで、暇が潰れる訳では無いですし。やりたいこともないのでね。

そうして、僕はフラフラと鬱蒼とした森林の中を散歩することにする。


少したった。今、散歩がはかどっている。砂漠とのあまりにも大きな差に、驚きもあるけど、何より嬉しいし楽しい。進むだけで、目には色とりどりの光景が入ってくるから。木には見たことも無いような実がなっていますし、様々な動物の暮らしが見てとれたり。こう、活力に溢れてて、飽きないです。不思議と生物をあまり見なかったのは、少し残念ですけど。何も無い砂漠と比べたら些細な問題ですです。はぁ、楽しい。

それからたくさんの発見をした。特に、鏡のように澄んだ湖を見つけた時は感動さえした。まさに絶景。友達に自慢して必ず驚かせれる自信がある。あとは、大きな熊のような獣の群れを見つけた。その時は肝が冷えましたけど。こっちを見られて、もうダメかと(から)笑いしたけど、幸運なことに気づかれなかった。良かった良かった。ここの散歩は、とても楽しいものだった。


さらに進む。次は何を見つけるのか。期待を胸に秘めてどんどん進んんだ。けれど、次の発見は僕の期待を裏切るものだった。奥の木々の合間から、光が見える。どうやらもうすぐ森を抜けてしまうようです。楽しい時間はあっという間過ぎるもんですね。もう出口ですよ。気分的には、まだメインのイベントが残ってるような気がしますが、もう終わりなんですか。うーん、引き返しましょうかね。もう少しだけ森林にいたい。

─楽しいうちにやめるのが長続きのコツだと、どこかの偉い人が言ってた気がします。うん、やっぱり出ましょ。そうして、僕は名残惜しく思いつつも、森を抜けることにした。


サラバです、森林。そしてこんにちは、草原。

森を抜けると、今度は僕の予想を裏切らず、草原が広がっていた。心地よい風を感じるし空気も美味しい気がする。いいね、散歩したくなってきた。

少し離れた所に、建造物が見えた。というより、村かな。それっぽい多数の家らしいものがありますし。寄りたいけど、精霊だからね。やめようそうしよう。村だったら人がいそうなものだからね。きっと、迷惑だろうし他にもめぼしいものはあるわけですし。ほら、例えばあそこにいる、火を吹いた、大きなドラゴンとか。あと、空に見える大陸とか。あとはそう、例に漏れず、何故かこっちに向かってくる集団とかかな。



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