表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死んだらダメなゲーム  作者: フィルルリ
3/10

はじめから始める


…僕は、目を開けた。体を起こす。どうやら眠っていたようだ。お日様が眩しい。死ぬ。ああ、心無しか体が焼けるように暑い。パチパチパチ聞こえるし。…


いや、ほんとに燃えてる?

おそらくだけど、今僕は燃えている。比喩とかではなく。背中が痛い。消さないと…。ああ、こんな所で死にたくない。体を地面に擦りつけ、鎮火を試みるも、火は消えない。ふむ、どうして消そう。勝手に消えてくれないかな。まあ、消えないけども。何やかんや。どんどん燃えているわけですけども。


「ちょ、ちょ、ちょー!!」

ん、助けが来たかな。

「レア発見だよリーダー!」

…レア?波流(はる)なんですが。

反論しようにも声が出ない。本当にそろそろ逝くのでは。

それにしても、よくはしってきましたね。走りにくそうなだぼだぼのローブ身につけてるのに。凄いですね助けてください。

「あれ、リーダー?」

明るく元気な声を上げて走ってきた女性は、そう言って後ろに振り向く。次に、辺りを見回す。そして溜息をつきこう言った。

()()みんな迷子?センチョウもいないし…」

まって、このまま放置される流れでは?走り去ってしまうのでは?気ままに。

…きっと、リーダーさんもセンチョウさんも苦労してるんですね。

「もう、しょうがないなぁ…!」


「待ってよーっと。」

彼女は、少し残念そうに言った。

でも、よかった。いい子です。で、なぜ?

くるりと顔をこちらに向けた女性はだんだん僕に近寄ってくる。あ、そうか助けてくれるんですね。平気な素振りしてますけど本当に熱いんです。痛いんです。でもその前に、手に持つ注射器のようなものは何ですか。それだけ教えてください。

「少し貰うね。」

注射器の針は、僕の腕に丁寧に刺されてしまった。


というわけで貰われました。熱源。そして青い体液。彼女はそれから、採取したものを調べるご様子です。


…どうやら僕は人間じゃないようです。青い体液なんて持ってなかったはずだですし。どこかの研究所の被検体にでもなってたんですかね。そういえば、辺りは砂だらけ。いわゆる砂漠らしいです。いや、それよりも。痛さ、もとい熱さがなくなってから、だいぶ落ち着いてきて、分かったことがあります。

1つ、ここはどこ。さっきも言ったように、ここは一面砂漠。もともと僕のいた国じゃない。ましてや家でもない。何故こんな所にいるのかすら分からないです。まあ、考えても仕方ないので…

2つ、僕は誰。何事もなければ、どこにでもいる人間でニート男の波流なんですけど、()()を見たらそうとも思えなくなってきた。

「んーマソ濃いなー。莫大な力…、育てたらドラゴンと張り合えるかも!」

ほんとに何者なんですかねぇ?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ