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異世界1+1現実世界  作者: Kキ
02 2つから4つに
5/14

2+2 まず1。

 金額は250万ほど。十分。問題は依頼内容だ。ここは化け物をどんな奴でも250万ほど出してくれれば依頼内容はすべてこなすというもの。ほかの場所では強さは数字で分けてあるらしく、数が10に近づけば近づくほど強い化け物だと一目でわかるシステム。普通の場所で依頼するのであれば1~2で150ほど。3~5で250ほど。6にもなると大きく上がり、700~900ほどである。今まで7、簡単に言えば都市が1つなくすほどのものは出てきたことはない。仮に出てきたとして普通では勝ち目はまずないだろう。

 敬たちが経営しているここでは6ほどの化け物が出たが、金がなく、ここ以外頼るところがなくなった時しか客は来ない。そして今回の依頼内容はこうだった。


 家の近くに半透明の化け物がいるので倒してください。


 と。依頼されたのはそれだけで特に詳しい補足などはなく、これだけ。紙に書いて残しておく必要もないくらい簡単な内容。今向かっている場所はすでに被害が出ており、化け物に足を溶かされた人もいるらしい。ここまでの情報があればどんな化け物かが大体わかる。


「ここだな。」


 依頼者が化け物から逃げているのが見えたのですぐに分かった。本来であれば合流してからある程度の指示を、と思っていたが今はそれができそうにない。対処法を知っていれば楽なのだが、知らなければ全力で逃げながら運に頼るしかない。なんて考えながら30本入りのマッチの箱を取り出す。


「・―――ク―・――ケテク―・カ―ク―トコ――カ―――ケ―バ―――――ダ!……」


 目の前にいる半透明の化け物は、声にできない叫びを敬の持っている燃え盛るマッチに対して叫んでいるようだった。半透明の化け物はマッチの火から少しずつ遠ざかろうとするが、敬が半透明の化け物の大きい核のような場所に投げる。

 火はプルプルと暴れる化け物の体に燃え広がってゆく。


「―ツ――ツ――ツ― ツ ―ツ    ……」


 そしてその火とが消えたころには化け物は真っ白になっていた。火でこの状態になる化け物は知る限りでは一体しかいなかった。


 スライム。危険度6。




敬の部屋


『パスワード○○○○』


 壊れかけのPCが起動し、ロックを解除する。そしてそのまま最後に開いていた画面に移る。


『長期間ログインしていなかったため、ログアウトしました。再度ログインするには、パスワードとユーザー名を入力してください。』


 自動で文字が打ち込まれていく。


『更新データ、バージョン15.0をダウンロードします。』


 画面の右側には 今までありがとうございました! と表示されている。




現在 更新データダウンロード 10%完了。

ダウンロードが終了しているもの


イベント追加情報100% 連動システム100% マップ情報0% 以下同じく0%


あともうちょっと更新する。

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