1+3 多くの選択肢
オープニングが終わる+短いです。
次回からキャラ設定なんかをあとがきに書こうかな。
鳴り響いた轟音はいつもより音が大きく、手で耳をふさがないと耐えられないほどだった。しかし凛花と翔は全く聞こえていない様子だった。
「――して――を――――いるんだ?」
翔?の声が聞こえるが重要な部分が聞き取れない。音が張った糸を切るかのようにプツンと終わると、下の階から水の流れる音が聞こえる。しかし翔には聞こえていないのか、
「…知らないところで何が起きてんだよ。わかんねぇよ。聞いても嘘としか思えねぇ。朝は父さんも帰ってきてねぇ。車も動かねぇ、さっきいつ帰ってくるか聞こうとしてもスマホもつながらねぇし…ホントに、どうなってんだよ!」
凛花がうつむいたまま動かないのを見た敬が肩を軽くたたくが、この家にほかの用事はないと一瞬で察した。
「優、この家を出よう。避難所に向かえば何か―――」
「置いていくの?この2人を?」
食い気味に発言された敬の顔が暗くなる。
「家にいるの親と自分のスマホを見ろ。これ以上は言いたくない。」
その言葉の意味を察した瞬間、優の顔が暗くなる。
「…行こう。」
そういって家を出て行った。後ろから翔の声が聞こえる。
「おい!説明しろよ!敬!」
優は再び涙を流しながら敬の後ろをついていく。日は沈み始めている。
まずは人が集まっていそうなところを通って中学校に行こう。体育館にならだれかがいるはずだ。
―――始まりの終わり―――
次回から第2章入ります。きちんと更新できそうです。