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転生したら最弱のスライムだったから成り上がろうと思う  作者: 髪田 貴様
第1章 異世界転生したけど、なんかおかしい
4/5

0話 何処じゃい此処は

なんか滅茶苦茶になった…



…おい!


うーん。


…おい!目を覚ませ!


んー…あと5分…


…たのむから、目を覚ましてくれ!


ちょっと待ってよ…まだ5分経ってないって…。




「いいかげんに起きんかーーーー!!!!」


「あぁ!!??」


「どんだけ寝るんじゃ御前は!」


「うるさいな!起こすんならもうちょっと耳に優しく_______へっ?」


「あ?なんじゃ?」


目の前には白いワンピースを着た赤いリボンの子供がいた。

…えっと…

なんで幼女が俺の部屋に?

てかここ俺の部屋じゃねえ!どこだここ!?見渡す限り白のだだっ広い空間だ…


「え、あの…誰、なの?」


「おお、そうじゃ状況を説明しておらんかったの。わしは神様じゃ。神。」


…あー!ナルホド、神かー!ならこの白い空間もナットクー!


寝よ。


「あ!おい御前なに寝ようとしているのじゃ!さては信じておらんな?!」


グー…


「なっ…本当に寝おった…このクソガキが、そんなに神の力が見たいなら特と味あわせてやるわい!」


その幼女は、何処からか取り出した杖を男(俺)に向かって振りかざした。


「アビャビャビャビャビャビャビャ!!?」


「ふはははは!どうじゃ!神から放たれるEX級の雷は!安心しろ、死ぬ事は無い。」


な…なんなんだコイツは…

俺を得体の知れん部屋(?)に誘拐して雷を浴びせるとか…

あの痛みは、到底夢で味わえるものではない。


「えー…なになに、お主は…


17歳 駒井 将。高校2年生か。身長175cm。たっかいのう…!友達 60人 ぼっちではなかったんじゃな。てっきりオーラがもう…恋人 0人 …ハッ(笑)。死因 脳梗塞。寝てる途中にか。


えーっとそんなとこじゃろうか。」


何処からか取り出した紙を見ながら(自称)神は言う。…なんかところどころクッソ失礼な事言われた気がした。


ってかそこじゃねえ!


「ちょっとまて、説明しろ!ここはどこなんだ?それにさっきの雷…俺の個人情報…あげく俺の“死因”だと!?ふざけるのも大概にしろ!俺はただ明日の宿題を済ませて布団に横になっただk…」


「うるさい!」


ゴッ。鈍い音が俺の頭から聞こえる。クソ痛い。舌も噛んだ。


見るととても大きいハンマーでぶっ叩かれていた。


「……!!……(余りの痛さと衝撃で言葉がでない)」


「ふん、説明すると言ってあろうに。神に向かって怒鳴るとは不届きな奴め。よいか?1度しか言わぬぞ。」


何だこいつマジで…

だが、何も無いところからハンマーを出す…只者じゃない。夢?その可能性はまだ否定してない。


「よいか、御前は死んだ。それは事実じゃ。とっとと受け入れろ。通常では地球での輪廻の輪に再び加わってもらう。それだけで終いじゃが…」


「駒井 将。御前は前世では沢山の善行をしてきた。」


お、おぉう…別に良いことを率先してたわけじゃないんだが…


「なので、それに免じて少し“ご褒美”をやらないかん。」


え?


「ふっふっふっ…お主、生前は漫画を好んでいたな…?ではもう察しとる筈じゃ。













異世界への転生権があたえられた。まあ、つまり二度目の人生を送る権利じゃ。し、か、も、その世界はなんと数値化されたステータスがあり、魔法…スキル…どれも存在するぞ?ついでにその世界で便利な能力もオマケじゃ。


…どうじゃ、転生、してみないか?」



シー…ン…


「…」

(あ、あれ?おかしい…今までの人間はホイホイ転生していったのに…)


「コホン。ではもう一度言おう。

お主、転生するつもりはないか?」


「…だが断るッッッッッッ!!!!」


「なん…じゃと…



って、おかしいじゃろ!」


「うるせー!とっとと地球に戻しやがれ!早く学校に行かなきゃならねぇんだよ!だいたいもう一回人生やり直しなんて面倒くさすぎるんだよ!生き返らせろー!!!」


「おまっ…もういい!最初からこうしとくのじゃった…」


「ああん?…って、なんだこれ!?」


地面からイバラが数本生えてきた。そのイバラは俺を拘束しはじめ、またもや何処から出てきたかわからない椅子に縛り付けられた。


「ちょっ…いたいいたいいたい!?!?!?!?何しやがった!?」


「普通は皆ホイホイ転生するのじゃがな…お主は絶対に転生しない未来が見えてしまった。なのでわしが少々無理やりに転生させる事にした。よいか?異世界に転生するには、まずステータスの設定をしなければならん。普通はな、転生者にはステータス記入用紙に好きな種族とかを書くとかのボーナスがあったんじゃ。」


「…しかしお主はわしに反抗的な態度しかとらん。神は忙しいのでな、いちいち人間1人納得なんてめんどkゲフンゲフン、時間がかかるのである方法で転生時のステータスを決めてもらうぞい。」


「いま!いま面倒くさいって言った!!」


「さあ、さっさと投げるがよい。」


「は?何を投げるって?…って、え?」


いつの間にか右手の拘束が解けており、俺の右手にはダーツの弓矢が握り締められていた。


そして、クルクル回っているルーレットが5つ。


「ちょっとまて?ある方法ってこれのこと?」


「そうじゃが?」


「じゃあ俺はこのクソみたいなゲームで人生決まるの?運で?」


「なにをいっておる。お主の今の顔。体。才能。全部運で決まったものじゃろう。たいして変わらん。」


「いやいや、そりゃそうだけど…」


「ええい、焦れったい。ならわしが代わりに投げてやるわ!」


「わーーー!!!まてまてまてどうせ投げるんなら自分で「えいっ」


「マジかよ…」


幼女が投げた矢が一つ目のルーレットにささり、それと同時にルーレットが止まり始める。


「ちなみにいまのルーレットは種族が決まるぞ。」


「人間以外の種族あんの?!」


「さっきも言ったろ、魔法、スキルが存在する、いわゆるファンタジーの世界なのじゃ。別種族があってもおかしくない。当たりは…そうじゃな、エルフかドラゴニストかな?お、そろそろ止まるぞ。期待しておけ。」


「ああ、もう…」


とはいえ、俺は少し期待していた。俺は漫画が好きだ。男なら誰しも、一度は想像したことがあるだろう。ファンタジーの世界の、主人公になれたらって。

もう高校生になって、受験に向け頑張んなきゃいけない。だから子供じみた考えはもつ無かったんだが…


これは、ワクワクする。



「よし。お主の種族は…」


おおっ!?


「…」


おおっ?!


「…いい話をしてやろう。」


おおっ?


「今から転生する世界はな、キーラという世界なんじゃが、生まれ付きの才能は個人によってかなり差があるんじゃ。」


…おい。


「例えば、勇者とかな。それは選ばれし者じゃないと出来ない。だがな、その世界は一応努力をすれば、才能に勝てるように調整しておる。」


「おい、まて何の話だ?冗談はよせ…」


「最弱のマモノ、ゴブリンが魔王になった例や、ドワーフが賢者に魔法で勝った事がある。つまりじゃな、あー。ようするに、才能によって変わるのは、努力する量だけなんじゃ。だから…。

…がんばって生きろよ。」


「おい!なんだこの空気!!まだ4つ残ってんですけど!何だったんだ俺の種族は?」


「…」






















































「スライムじゃ。」






「へっ?」


「そう、最弱の代表、スライムじゃ。」


「…」


「…ま、まあ、元気だせ。」


「…」


「!?ちょっ…ちょっと待て!泣いておるのか!?悪かった悪かった!だから泣きやめ!なっ!?」


「うおおおおおお!!!」


「きゃあああああ!!!」


「こうなったらもういいよ…残り4つで!!挽回してやる俺の人生を!!矢よこせ!」


「はっ、はい!」

(おかしいぞ、こんな筈じゃなかったのに!くそっ…というかスライムの確率は300分の1じゃぞ?どんだけ運悪いんじゃわし…神なのに…)


「次のルーレットはなんだ?」


「あっ、つ、次はな、Nスキルのルーレットじゃ。3つスキルが貰えるぞ!」


「じゃあ、3回投げれるって事だな?よし…」


「まて、その前にこの拘束外してくれ。座ったまま右手だけで投げれるわけねーだろ。」


「あ、う、うむ…」


体に巻きついていたイバラが一瞬のうちに消えた…。これで投げやすくなった。

椅子から立ち上がり、ルーレットへ狙いを定めた。


「そいっ!」


ヒュッ トン。


「N」と書かれたルーレットが速度を落とす。



矢が止まったところは…


「!すごいぞ将!【硬化】だ!」


「…それって凄いのか?」


「いったじゃろ、努力が肝心じゃって。スキルにはレベルがある。その硬化、レベル5になると何十kmから落下しても無傷じゃぞ!」


「ほう、それは凄い!」


「では、二発めじゃ!」


「おう!」


ヒュッ トン。


矢が止まったところは…


「!【回避】じゃ!」


「おっ、スライムみたいな雑魚には便利なスキルだな。」


「よう気づいたな、回避は実はかなり役立つスキルの一つじゃ。」


「よっし、この調子でやるぞ!」




















…それから全てのルーレットを止めた。


「…神から言わせてもらうと、このルーレットかなり良い方じゃ。派手なスキルはないが、役立つスキルが沢山ある。スライムの結果を裏返すようにな。」


「それは良かった。」


「では、今からお主に転生してもらうが…大丈夫か?」


「もうここまで来ちまったんだから、心の準備は出来てる。いつでもいい。」


「それでは、転生させるぞ。…スライムじゃが、申し訳なかった。わしが出来る事はここから送り出した人間、お主も含め見守る事ぐらいしかできん…じゃが、幸運を祈っとるぞ。」


「ああ、ありがとう。」


「ああ。さらばじゃ!幸あれ!」



!光が…


暖かい光が俺を包み込む。それと同時に意識が無くなる。



…こうして俺はスライムに転生した。













「ふう。あやつで最後か。…頼んだぞ、私の子ら。お主らの力で、この世界を救ってくれ。」














名 ショウ・コマイ

Lv.1

種族 スライム

職業(ジョブ) 無職

称号 憐れなる地球人(スライム・スイム)

スキル

N 再生Lv.1 吸収 Lv.1 酸液 Lv.1 回避Lv.1 硬化Lv.1 夜目Lv.1

R 水魔法・初級 Lv.1 鑑定Lv.1

S 石化の魔眼Lv.1

EX



拙い作品ですが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

てか最後らへんヤケクソですねクォレハ…

落ち着いたらまた直します。

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