太陽とリンゴ
「詩を描こう」エッセイの作品例に描いたものです。
リンゴと間違えて太陽をかじったら
やけどするから気をつけたほうがいい
まるかじりはやめて皮を剥こうって
太陽の皮を剥いたら
いったいどんな実が顔を出すのかなんて
知りたい気もするが
怖くて知りたくない気もする
でっかい太陽は 重力に逆らって
東の海からのぼってくるけど
やがて力尽きて
西の海へと沈んでく
ヘイ! 太陽さんよ
そいつはちょっとばかり だらしないぜ
あいつのことを ちょっと見ておくれよ
ちっぽけなリンゴは 重力に逆らって
木の枝からぶらさがってるけど
やがてもぎとられて
大地のうえをころがってく
どうだい 太陽さん?
あんたがとっとと力尽きて
沈んでっちまうもんだから リンゴのやつも
ちっぽけな自分への無力感から
重力に逆らいきれず 屈しちまう
だからよ 太陽さん!
でっかいあんたが
ちっぽけなリンゴに勇気をやってくれ
重力に屈することなく
南の空で おれたちを照らしつづけてくれ
そしたらリンゴのやつも もぎとられることなく
あんたの光をうけて さらに赤々と色づいて
高い枝に ぶらさがりつづけることだろうさ
だから どうだい 太陽さん?
だから 頼んだぜ 太陽さん!
リンゴは、太陽だったり、月だったり。
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