裏稼業
誤字脱字があればご指摘お願い致します。
わざとふざけた表現をしている時もあるので、読みにくかったらコメントくださいませ。
◆ミスト
私は今宿屋の会議室にいる。ゼイネさんに招集された為だ。
本当にボルグみたいにバカでなければ話の内容は誰でも察しがつく。
なぜなら今朝起きて一歩外に出れば、そこら中で”公爵家ご令嬢が行方不明だ”という噂で持ち切りだ。
なぜ一夜明けてこんなに噂が広まっているのか。
本来ならば貴族街の話が一般市民にまで出回る話ではないと思うのだが、、、
何処から漏れたのか。誰かが意図的に漏らしたのだろう。
どういう意図があるかわからないが、、なんともきな臭い話だ。
ふふふ。私はそういうの好きだけどw
んで、肝心のゼイネさんはいつ来るのかしら。。。
ガチャッ
開いたドアの方に目をやる。
「やっほー。ミストだけ?」
「そうだけど、、、このタイミングで呼ばれたって事はシェリルも一緒ね」
「あ~やっぱりそっちの話、、よね??」
「ほぼ確実に」
「確実だね」
ガチャッ
再びドアが開く。
「待たせたね」
次に入ってくるのがゼイネさんだとは分かり切っていたが、続いてギルドマスターも入ってきた。
「すまない。ワシが遅れたのだ」
「いえ」
「2人ともすでに察しはついていると思うが、すぐ仕事だよ!!」
「はい。準備は出来ています」
「ええぇ!! ミストもう準備できてるの!?」
「当り前じゃない。寧ろ何で準備していないの」
「うぅ~面倒くさそうだったから、、、現実逃避。。。」
「はぁ。話は私が聞いとくから準備してきて」
「はぁ~~い」
能力は高いのにシェリルは少しムラがあるのよね。
まぁダルそうに部屋を出て行くシェリルは放っておいて、、
「話は私一人で聞きます。続けてください」
「うむ。先ほどゼイネも言ったが二人にはすぐに公爵家ご令嬢リィーン・ハワード様の捜索に出てほしい」
「やはり町中の噂は本当なのですね」
「ああ。それに関しては城から冒険者ギルドにも捜索依頼が入ったのだ。恐らくは冒険者から噂になったのだと思うが。
今はそんな事よりも早急にリィーン様の安否が最優先せねばならん。直ちに見つけ出し保護しろとの事だ」
「・・・・・・・」
「そんな顔するんじゃないよミスト。確かにリィーン様はの安否は不明だが、王子のフィアンセと噂されているリィーン様だからね。王様も焦っているんだろうね。王子の一方的な求婚・・なんて話もあるけれど。まぁ確かなのは無事助けて戻れば、すごい恩賞が出るのは間違いないだろうね」
「そうだな。冒険者たちも躍起になっておる。もしかしたらリィーン様と婚約できるのは自分なんじゃないかってな。まぁ影が動いているのに冒険者が先に解決出来るとは思えんがw」
「はぁ……わかりました。とりあえず向かいます。それで最後に目撃されたのは?」
「ああ。『シルクイユ』に向けた迷宮の森横の山道だ」
「迷宮の森ですか?だからシェリルも招集されたんですね」
「そういう事。頼んだよ二人とも」
「あ、あの一ついいですか?」
「なんだいミスト?」
「あの~、、、ソウマは連れて行けないんですか?」
「んん~。それは私もガイザーも同じ考えだったんだけどね、、あの子帰ってきてないみたいなんだよ」
「ああ。ウチのメルが言うには昨日ギルドで依頼を受けて出て行ったきりで、まだ達成報告にも来てねえらしいんだ」
「そういう訳であんたら二人で今回は頼んだよ!」
「・・・はい」
「気が乗らなそうだね」
「い、いえ”” そんな事ないです」
ガチャッ
「ミスト!お・ま・た・せ♡」
「・・・・・・・」
「そんな顔してるとカワイイ顔が台無しよ♡」
「はぁ。。。行くわよ」
「よーし! Let's go~!!」
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「いたっ””! シェリル行くよっ!」
「オッケー!!」
私たちは走り出す。
なんと運の良いことか。二週間も経っているにも関わらず生存を確認出来たのだ。しかも捜索を開始してたった数時間で公爵令嬢を見つけだした。捜索に出ている誰もが亡骸を探すぐらいの気持ちで動いているはず。例え亡骸でも見つけた人には褒美が少なからず出るだろうから。それよりも行方不明になった原因と戦闘になることの方が気を使うはずだ。
現に恐らく公爵令嬢たち以外に真っ黒いローブの人物が見える。聞いていた情報にはない人物だ。
顔を曇らせる。
私とシェリルは一気に目標へと差を詰める。
「シェリル。恐らくリィーン様とその側近だと思う。だけどもう一人全く別の奴が居る。気をつけて」
「オーケー” 私が先制攻撃しちゃうよ~””」
「確実に一発で仕留めて。一撃いれたらそのまま横にきれて。(ダメだったら)私が追撃する」
「りょーかいっ!!」
私たちは確実に距離を詰めて行く。
最速で、物音を立てずに。
我々にとって相手に気づかれずに距離を詰める事は容易い。
しかし一番気を使い、難しいのは攻撃をする瞬間。
そう、殺気だ。どうしてもこの殺気は抑えることが出来ない。
相手が手練れであれば、この殺気で相手にはバレてしまう。
いかにギリギリまで殺気を出さずに攻撃に移れるかが暗殺のカギだ。
シェリルが短剣を抜く。
私は体に似合わない長剣。カッコいいからw
暗殺には不向きだけど、周りが広い時には使いたくなっちゃうのw
もちろん短剣も持ってるから。
どこにそんな長いモノ持ってたかって?ふふ
私たちの組織に王族がマジックバックを卸してくれたの。
本当便利ね、マジックバッグって。
そうこう言ってる間にシェリルが鋭い一歩を踏み出す。
キンッッ!!
キキキキキンッ!!!
ガッ”
・・・・・・・・・・
攻撃を受け切られた。。。全て
シェリルの先制攻撃。からの追撃。あの速度を受けた!?
そしてすぐに近くの茂みに隠れたけど、、、
顔は見られていないはず。
なんなのアイツ!!? 強いなんてもんじゃない。
ここまでの相手は初めてかもしれない。
どうするシェリル?!
しかし相手は反撃してくる様子もない。
相手もこちらの様子を伺っている?
シェリルが痺れを切らせたのか相手を目視する。
目視したシェリルは緊張を解いている。
その様子をみて私も相手を目視する。
「あれ?ソウマくんじゃない」
「ソウマだね」
(んもう”” 心配したじゃない!)
空いた時間で書いてます。
ご了承くださいませ。




