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残業?

誤字脱字があったらすいません。

ご指摘ください。

 

「あたーー。またやりすぎたよ…まだ加減がわかんないなー」



 自分で広範囲魔法を放っといて何なんだが、お気の毒に。。。

 いやさ、俺の言い訳としてはだよ?大群とは戦ったことがないわけで。

 いつもジジイと住んでた時は魔物と1対1の勝負で狩りを行ってたから。

 ね~~、まさかの見渡す限りの魔物の死骸…

 本当にこんなに居たの??



 それと森の木々ごめんなさい!!!!”””

 周りに人が居たら、超怒られただろうなぁ。。


 正座させられてるな。正座w 





 

 -----『鑑定』




「おぉぉ!こいつらオークだったのか!魔石とか高く売れそう⤴」



 なんて喜んだのも束の間、大量なオークの魔石を取るのに相当な時間を費やしたのだ。。。

 疲労困憊になったのは言うまでもない。


 さらに残念なことに、魔石以外の素材は状態も悪くて持って帰れたんもんじゃない。ちゃんと素材を生かしつつ討伐するのは今後の課題だな。

 


 

「しかし何だってオーク達はこんな所に大群で?

 少なくとも3チームぐらいには分かれていたように思う。。 群れでチームに分かれてたって事は何処かに向かってた?・・・人間の街!?もしかして王都に侵攻してたってことか!?」


 


 こいつら、、危ないじゃないか。

 俺がここでこの大群に会っていなかったら王都はどうなってたんだ??

 俺が先に当たって討伐出来たことが不幸中の幸いか。

 だけどそう考えるとまだ不安が残る。。。



 採取した魔石の大きさだ。たまに中級クラスの大きさはあったけれど、ほとんどはギルドでメルさんが見せてくれた普通の魔石の大きさだった。色もそんな奇麗じゃなかったし。

 上位ランクの魔物の魔石ってどれくらいデカくて、どれくらい輝いているのかわからないな。


 しかしそう考えるとこのオーク達の上位クラスがまだどこかにいるはず……



 ふぅ~~こんな事態に見て見ぬフリをしてたらクズだな。

 仕方ない。

 オークの親玉を見つけて、巨大魔石をゲットするぞー!!

 そして今度は他の素材もキレイな状態で入手できるように倒さないと。



 初の大群戦勝利に自信をつけた俺は、オークの大群が歩いてきた道へと歩を進めた。


 この先にいると思われる親玉討伐に向けて…




------------------

 

 



 ”ザシュ!!



『うん。イイ感じだ』



 ちょいちょい出てくるオーク達を強化した剣で戦闘不能にしていく。

 剣で斬撃を与えているので返り血が結構すごい。

 まぁすぐキレイに出来るけどね。

 どうせまだ汚れるし、討伐完了したらキレイにしようかな。



 ただ問題なのが、血の匂いに連れられて出てくるオーク以外の魔物が結構多い。。。

 やっぱり一度(王都)に戻って他の冒険者も呼んでくれば良かったかな。

 素材回収なんて今日初体験だもの。解体の心得がない俺は時間がかかってしょうがない。




 気づけば、、



『もう完全に夜だし…。初日なんだけどな。」

 





 帰ろうにも、、もう見つけちゃったし。

 松明の火が見えちゃってるし。

 オークの集落。





 これはあれだ。前世でいうところの残業だ。報酬はきちんと出るだろうからサービス残業ではないか。

 やっと終わりだと思ったら、まだ仕事残ってた感じね。

 体力も減ってないし、魔力も大して減っていない。まだ全然動けるけどさ、とにかく腹が減ったんだよな。

 



『なんで空間魔法あるのに、余裕を持って食糧とか入れてないかな俺。』


 



 持ってきた食糧なんて日中に全部食べてしまっている。しかしレベルの高いオークの上位種を相手にするんだから、腹ごしらえが先決だ。

 そんな訳でオークの集落を目前にして、腹を満たすことを考えている訳だが、、、俺が今日討伐した中でどの魔物が一般的に食べられているのだろう。




 そんな時は、俺のラノベ知識を生かす場面だろう!



 もちろん俺は、肉を焼く!!!

 そして使う肉は、、バッファローの魔物!!

 さっき寄ってきていた魔物の中に一頭いたんで仕留めておいたんだよね。




 絶対うまい。牛だもん。

 こんな時のため塩と胡椒は調達しといたのだ。

 やはり現世では塩だの胡椒だのといった調味料は高価らしいが、この2つがあれば十分だ。




 周りの小枝を集めて魔法で火をつける。

 火をつけ終えたら、とても上手とは言えない捌き方でバッファローの皮を剥ぎとっていく。結構食べれるところも一緒に剥いでいる気がする。食べる所が少なくなっていくあるある。



 塩と胡椒を振り、大分デカい肉の塊を串の代わりに剣を刺して、火の上で炙る。


 炙る。炙る。

 ヨダレ、垂れる。垂れる。


 いい匂い、漂う。漂う。


 

 垂れる、肉汁。


 垂れる、ヨダレ。



 いい匂い、漂う。

 辺り一帯に。



 炙る。

 垂れる。

 漂う。

 寄ってくる。

 オーク。





 オーク!!!!????



 いい匂いに誘われているじゃないか!!””



 やばい!!食す時間がない!! (そっち!?)



 く、くそ!どうする。食す時間を作るために撤退か?!

 先に倒すか?! 何匹ぐらいきてる?!



 最初よりはそんなに多くない。




 -----『索敵』


 

 

 道はひとつ。俺から一直線に固まっている。15匹ぐらいか。



 右手には炙られた肉の塊を剣に刺したまま、左手を前方に向ける。


 


 

 -----『ダイヤモンドダスト』!!!

 

 

 


 放たれた凍てつく冷気によって、俺の前方だけ氷の世界に変わる。


 もちろんオーク達の動きは止まる。



 -----『鑑定』

 

 

 

 凍ったオークを鑑定してみると、まだ絶命していないとはいえ徐々にHPが減っていくのが分かる。

 数分もしたら絶命するだろう。


 

 邪魔者がいなくなった今、もう俺の(まなこ)には肉しか入ってこなかった。





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