開会
「瑠璃学園の皆さん、初めまして。私はフェリシア・コーネリアと言い、今回の皆さんの案内役を仰せつかっております。瑠璃学園のヒロインの皆さん、全員揃っていると思いますので、私についてきてくれると嬉しいです」
と、拡声器を使って、瑠璃学園のヒロイン全員に声を届ける。
「それじゃ、俺はここまでだな……ハルモニア先輩、花火先輩、カタリナも、頑張れよ」
「お任せですわ!大運動会に出られない祐樹さんの分まで、私が頑張りーーーー」
「はいはい、こんな所で仁王立ちにならない。周りの迷惑だから、はい行くよー」
「じゃあね、祐樹くん。暇だったら応援に来てくれると嬉しいな」
と、玲音と霧江がカタリナを引っ張っていく。何やらまだまだ言い足りないようだが、祐樹は聞かなかったことにした。
そして、一人一人見送っていく祐樹。知り合いには時々ハイタッチをしたり、握手をしたりと手を振り返したりしていると、ドンッ!と衝撃が走る。
「おっと……どうした?金星」
「祐樹、会いたかった」
きつね色の髪に、赤色の瞳。自身がフェンリルの研究所から救った少女、相澤金星が祐樹に抱きついていた。
「お、お師匠様~!金星ちゃん捕まえてくださーい!」
人混みに紛れて菜々の声が聞こえる。どうやら、金星は菜々よりも小柄だったため、スイスイ抜けてこれたようだ。
「ぷはぁ…か、金星ちゃん!勝手に歩いたらダメだよ!」
「でも、祐樹いた」
「お師匠様見つけて嬉しいのは分かりますから、せめて一言言ってください!」
どうやら、何も言わずに金星が飛び出したため、心配して、朝凪隊で金星除いていちばん小柄な菜々がやってきたようだ。
「……金星、菜々の言うこと聞かないとダメだろう?」
「でも、祐樹、私に構ってくれないの」
「うん……俺も金星に構いたいのはやまやまなんだけど………」
腰を落とし、金星と目線を合わせながら頭を撫でる祐樹。この甘えんぼ、どうしようかと悩んでいる祐樹。
「ほら、金星ちゃん!甘えるのは私でもいいんですよ?」
「………やだ、祐樹が一番いい」
「金星ちゃん!?」
どうやら、菜々は随分と金星の事が気に入り、世話を焼いているようだった。
「……金星、俺はな、この後大事な大事な用事があるんだ。だから、菜々の言うことを聞いてくれると、俺は嬉しいし、用事が早く終わって、金星の元に早く会いに行ける」
「………ほんと?」
「あぁ、ほんとさ」
「……分かった。菜々と一緒にいる」
渋々、と言った感じだが、祐樹から離れて、菜々に抱きついた。
「……ごめんな朝凪さん」
「いえ!大丈夫です!お師匠様の頼み事ですし、その、私も金星ちゃんのことは大好きですから!」
「……ありがとう。順調なら、昼ごはんには合流出来ると思うし……姿はなくとも、見てるから。頑張ってな」
「はい!お師匠様の名前に泥を塗らないようにします!」
ついに始まります!ヒロイン大運動会!今まで見た事ない数のヒロインが集まって、大盛り上がりなんですけど………。
「さて、お客人の方はどうかな?」
「50名を超える人数が敷地内に侵入してます。それと、無人飛行偵察機が数機」
「素性は?」
「偽装してますが、大半は国内外の政府系組織ですね。また、自然保護団体や、反政府組織も確認されてます」
「こちらは何を探ります?」
「情報のルートを徹底的に、通信の量とその行き先をね」
「挑発行為があった場合は?」
「出歯亀が分を超えた時の場合は祐樹に一任してある。大丈夫………何があったとしても、こっちの有利にしか働かないよ」
な、なにやら生徒会長様たちと学園長先生が悪い顔をしてますけど大丈夫ですか!?
次回『思惑巡る大運動!』
「盗撮、覗き……そして不法侵入……何が起きても自己責任なんで……とりあえず逝け」




