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秘密結社青春  作者: 白色真
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5話 どのように咲かすか

花びらか。


「紙吹雪でやるって事?」

「そう、紙吹雪!」


真由美はニカッと笑ってこちらを向いた。桃花は椅子の背もたれに体を預け上を向いた。


「紙吹雪か〜ライブみたいな感じか〜ふふ、楽しそう」


桃花は目をつぶってまだ上を見ている。何かを想像しているのだろうか。広角を釣り上げている。そして、真由美を見て笑顔でいった。


「お金余ったら打ち上げですね!!」

「まぁーそうなるのかな?」


真由美はポカーンっと返す。


「飛ばすものは?」 


陸がポット言った。4人は思考を凝らすが何も思いつかない。

紙吹雪、ライブ、音


「あ、クラッカーとかは?」

「「「クラッカー?」」」


3人の頭を傾けこちらを見てきた。


「クラッカーは小さいけど大きいクラッカーはどう?なんか、テレビで弾を替える大きいクラッカー見たことある。弾の部分を持ち手と繋げればそこそこ大きいかもだけど、弾を外せば二分の一のサイズになる。音は最初だけ飛距離も紙で作るなら飛んでいくはず.......持ち運びも楽.....」

「それだ!」


桃花は椅子から落ちそうな勢いでこちらに体を向ける。近い近い...


「確かに、でも何処で手に入るの?満開にするなら一万円じゃ足りなくない?お金、出す?」


真由美は机の上で手を組みながら質問してきた。その問いに答えたのは意外にも陸だった。


「何でも貸しますや。ナンカシにあるんじゃない?」


ナンカシ。南門をでて5分ぐらい直進し右に曲がるとそのお店がある。ナンカシは業務品レンタルから様々な物を貸し出ししてもらえる。その中にはマニアックな物も借りることもできる。


「取り敢えず行ってみるか。俺は部活だから今日は無理だけど、どうする?」


陸は背伸びをし周りに意見を求める。


「私は今日は無理かな」


社長の娘さんである彼女は色々大変なのだろう。 


「俺はどっちでも良いけど、皆んなで確認したいなら明日でも良いけど。明日から休みだし」

「同じく!!」


桃花は元気よく手を上げている。


「じゃあ、明日13時南門集合で良い?お金は私が預かっとくわ」 

「「「了解!」」」


3人は真由美の提案に同意して4人で地下室を出て、外に出た。


「じゃあ、俺は部活行くんでここで!」

「私は迎えもう来ると思うから少し待っとく」

「私は〜どうしよう。晃どうするの?」

「俺は近くのファストフードのお店でバイトまでまったりしてる」


東校舎の一階の廊下を歩きながら各々これからの予定を言い合っていた。


「私も着いて行こうかな〜」

「ごかってに〜」


学校から一番近いファストフード店、ハンガーに着いた。

レジに2人で並び飲み物とポテトをお互い頼み二回席に向かって行った。

桃花は着いて早々話し始めた。


「晃はさ今回のことどう思う?」

「んー、特に思う事はないけど、少し楽しそうではある」


質問に答えると桃花は驚いた顔をしてストローから口が離れた。


「何?人がちゃんと質問に答えたのに」

「あーごめんごめん、なんか意外だったからさ。興味ないのかと思ってた。」


俺はポテトをつまみ桃花の言葉を聞き飲み物で流した。


「普通に楽しみだよ?秘密の行動って楽しいじゃん?」

「確かにね」


桃花は嬉しそうにポテトをつまみ相槌を返した。毛先が少し揺らいでおり、犬が尻尾を振ってる様だった。

その後は本を出し、時たま桃花が話題を提供し6時を過ぎた頃解散となった。


「じゃあバイト頑張って!」

「うい〜」


そうして薄暗い中2人は自分の道へと体を向け歩き始める。


「あきら!私も意外と楽しみ」


彼女は街灯のように笑い通行人が彼女に目を向けていた。

少し恥ずかしくなり手を挙げて返事を返しそのままバイトに向かう。


ーーーー


夜。東棟地下室のドアの前に手紙と段ボールがポツンっと置かれた。

読んでくださりありがとうございます!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 6人の登場人物のやりとりが面白くて、良かったです。
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