6話 孤児院の依頼
作品内のお金 10 G= 100円 で考えてください。
石貨 =10 G 鉄貨 =50 G 銅貨 =100 G
銀貨 =500 G 金貨 =1000 G 大金貨=5000 G
白金貨=10000 G 聖貨 =100000 G 紅金貨=100000000 G
協会で職業を決め、説明を聞き終わった。
説明によると、
占い師はレベル上げが優先である。
生産者見習いは木工等を利用することでオリジナルを作ることが出来る。
こういう事らしい。
一階に戻ってくると、私はもう一度教会内を見渡してみた。
一番奥の受付は、前掛けエプロンを付けたおじさんが、
大きなテーブルの横で腕を組んでいる。
天井からは解体と吊るしてある。
その隣は、緑色の帽子を被った受付嬢が三人。
三つの受付がある。
天井からは依頼報告と書いてある。
さらにその隣には、赤色の帽子が三人
三つの受付
天井からは依頼申し込みと書いてある。
向かいの壁はコルク壁になっており、そこに依頼の詳細が書かれた紙が貼りつけてあった。
そして、食堂がコルク壁を囲むように展開されている。
今はまだサービスが始まったばかりのゲームであるため、ちらほらとしか人が座っていない。いずれ依頼を終わらせ、この疲れを癒すため酒を飲みながら飯を食べるのだろう。
興味を持ったため、ユキは依頼をのぞいてみた。
するとその中に
『
依頼主 :孤児院
依頼内容:子供たちの相手をする。
報酬 :10 G
』
というものがあった。
『薬草採取』や『害獣駆除』など、いかにもな依頼が多い中で異色の依頼だった。
しかも、報酬が安いのだ。
他の依頼は最低でも 200 Gはもらえるようだが、 10 Gは明らかに安すぎる。
何か裏がありそうで逆に気になり、ユキはこの依頼を受けてみることにした。
コルク壁から依頼の紙を剥がすと、赤帽子の受付に持って行った。
「これを受けたいのですが、よろしいですか?」
「はい、孤児院の依頼ですね。承知しました。
この依頼は依頼が安いことがあって長い間放置されていたのです。
この街の孤児院はお金が足りなくてですね。
奉仕活動や余り物の回収などで食いつないでいる、ギリギリな場所なんです。
私が孤児院出身ということもあり、気になっていたのです。
どうか、この依頼よろしくお願いします。」
そう言いながら孤児院の場所が書かれている地図をユキに渡した。
(そんな秘密がある依頼だったのか、これは頑張らなきゃいけなくなったな~)
「頑張ります。では、行ってきます。」
「行ってらっしゃいませ。」
そう言って受付嬢は大きく頭を下げた。
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「すみませーん!依頼で来ましたー!誰かいらっしゃいませんか?」
孤児院の前で声を張り上げ、人を呼ぶと、建物の裏から人が出てきた。
「ようこそいらっしゃいました。わたくし孤児院長のサーラと申します。」
「こんにちは、私はユキです。よろしくお願いします。」
軽く自己紹介をしていると、建物の陰から小さい子供が数名こちらを覗いていた。
「院長先生、その人誰ですか?」
「この人は皆と遊んでくれる協会員の方よ。」
院長は子供にそう説明し
「どうも、私ユキっていうの。よろしく、皆。」
ニッコリと笑いかけると、
子供達はおずおずと距離を詰め、
数分で『まるで居て当たり前』のような付き合い方をした。
初めは部屋の中で本の読み聞かせを行い、その後は外で追いかけっこ。
疲れたところで部屋に入り、文字の読み書きを教え、集中が切れたらおままごと。
皆にお昼寝させると暇になるため、庭の雑草を処理した。
こうして一日を過ごし、孤児院の依頼は終了した。
依頼報酬は10 Gのところを15 Gに割り増しされた。
また、庭に生えていた草だがあれは雑草ではなかった。
処理すると自動で自分のインベントリに入るのだが、
その入った草は『霊草』『ヒール草』『聖天草』の三種だった。どれもレアアイテムのようで、これだけで報酬になるだろう。なにせ建物の周囲を囲った庭全体分の薬草なのだから。
そして、ユキが一番うれしかったことは、
今日一緒におままごとをした少女の、2つのお人形の内、片方を貰ったことだ。
大きさは何故かすごく大きくて、100センチ程もあるのだ。
夢に一つ近づけたことにユキは大喜びだった。
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