2話 きゃらめい
ピンポーン
「来たわね、私の新しい趣味になる…と思うゲーム!」
ガチャ
「渡辺さんですね?」
「はい。」
「ここにハンコかサインをお願いします。…ありがとうございます。では」
「ありがとうございました」
(やった、ついに来た。)
待ちに待ったゲーム達だ。
部屋に戻ると外付け機器をネットに繋ぎ、それに誕生日祝いとして買ったベッド型ゲームハードを接続する。もちろん中にはソフトがダウンロードされている。
ブンッ
ギュイーン
と重低音をたてて起動したベッドに横たわると合言葉を口にした。
「クロス!」
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『ようこそ旅人の方、ここではキャラクターメイキングを行います。』
「えと、きゃらくたあめいきんぐって何?そのままの意味なのかな?」
ゲーム素人の白雪は二つの単語の意味がうまく伝わらなかった。
そこで、運営が用意した案内人のナビで誘導してもらうことにした。
『ゲーム内であなたが扱うキャラクター、つまり体を自分で作ってみてください。
ただし、身長は±5㎝、骨格は変更不可、体系は自由です。』
(へぇ、自分の使う体を自身でつくるのね。面白いわ。)
「じゃあ、まず現実の私と同じ体を出して?」
『かしこまりました。こちらになります』
そう言って案内人が出してきたのは、確かに見覚えのある私の体だった。
「身長とか体系はいじらなくていいわ。でも髪の毛を今の短髪からロングに変更して、色は燃えるような赤色で。目の色は髪の色よりも赤黒く。」
『このようなデザインでよろしいですか?』
注文通りに体が出来上がった。
「イメージ通りに出来るのね。」
『脳からダイレクトに思考をキャッチしておりますゆえ。』
(なるほど、であれば考え通りになるわけだ。)
『名前はいかがしますか?実名はお勧めいたしません。』
「ユキで登録して?」
『かしこまりました。ゲーム内重複はありません。命名:ユキ
次に種族をお決めください。』
「種族って何?人じゃないの?」
『このゲームでは人間以外に・エルフやドワーフ等の妖精族・獣の特徴を持った獣人族があります。いかかがしますか?』
「違いは何?」
『人間はスキル、魔法等の技能を例外を除き覚える可能性を秘めた種族ですが、ステータスがすべて平均的です。
妖精族は魔法を全て覚えることが出来ます。また部族によって特徴的な技能を持ち合わせています。
獣人族はスキルを全て覚えることが出来ます。部族によって特殊な技能を覚えられます。』
聞いたところで何かよくわかんないため、
「人間種でお願いします。」
『かしこまりました』
『次はいよいよステータス設定ですね。』
「ステータスって?」
『まずはこちらの表をご覧ください。
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名前:ユキ
性別:女
種族:人間
HP:100%
MP:100%
攻撃:5
防御:5
俊敏:5
精神:5
抵抗:5
知能:5
器用:5
運勢:5
信仰:5
スキル:
魔 法:
称号:
技能ポイント:50
ポイント :100
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何となくステータスの意味は伝わったが、
分からないところも多い。
『空欄の部分を埋めてください。質問は随時受け付けますので。』
「よくわからないけど、分かりました。」
おそらくポイントを消費して数値を加算していき。技能ポイントはスキルや魔法を選べるのだろう。
(ゲームには旅行気分で行くんだし、攻撃力とかいらないよね。)
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名前:ユキ
性別:女
種族:人間
HP:100%
MP:100%
攻撃:5
防御:5
俊敏:5
精神:25
抵抗:25
知能:15
器用:25
運勢:25
信仰:15
スキル:
魔 法:
称号:
技能ポイント:50
ポイント :0
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(うーん、スキルとか分かんないな…)
「出来ました、技能ポイントってゲーム内でも使えるよね?」
『ええ、使えますよ。これで、ステータスはいいのですね?』
「はい。」
『では、いってらっしゃい』
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