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小さな鍵の物語~リトリア王女の魔女修行~  作者: 前歯隼三
魔女の庭の冒険編
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魔獣キャベタス1…半分滅んだ世界

いつもつっぱしっちゃうので、ゆっくりじっくり書いてあげたい。


「さて、ではこの土地の事を話ながら、楽しい魔獣退治に出かけましょうか」


「はい先生!ドラゴンが居るなら妖精とかスライムとかも居るのかしら?」

「10回までなら大丈夫…10回までなら大丈夫…」


 魔女の裏庭、広大な畑の小道を歩きながら一行が向かうのは魔獣キャベタスの出たという南の森だ。そんな遠い所でもないらしく、魔女はリトリアに杖を、ソードの額には印をつけて…自身はお弁当を持ってのピクニックスタイル。

 緊張するソードを先頭に、魔女とリトリアは並んで歩く…リトリアはウキウキ楽し気だ。

 そんな空気の中、いつもの感じで魔女の授業が始まった。


「世界は何度か滅んでいるの…前回はあの山脈のおかげで半分だったわ」


 魔女曰く、世界は何度も破壊と再生を繰り返しているらしい…滅びる原因は大体は文明の行き過ぎで…魔の道を究めた最初の魔王、科学の道を究めた一人の天才、力を持ち過ぎた獣の王が、繁栄の果てに滅びに至った。


「…それでも、生き残る者達が居た。偶然か必然か解らないけど…前回は世界の半分、天止め山脈の西側が全て焼けて灰になり…東側の人達が知る前に大雨で森が蘇った。ここはそうね…貴方達が居た東の世界より新しい、未熟で…それでいて生命力にあふれた世界なのよ」


 命が消えるとどうなるのか、灰になり土になり…新しい命の糧となる。世界の半分の命が大地に還り…そこに目を付け、魔女は畑を作ったらしい。


「10回までなら大丈夫…10回までなら大丈夫…あ、手の甲に書いとくか残り回数」


「ソード煩いわよ?…先生!解りました!スライムは居ますか!?スケルトンとか!」


 ポカポカ陽気の中、難しい話をしても子供達には駄目なようだった。

 …それでも魔女はにやりと笑う。魔女の裏庭、アカネの家からは山が邪魔で見えなかったが…ようやくそれが、山の後ろに見えてきた。



「フフフ…リトリア、ソード君!驚きなさい…あれなーんだ?」

「「大きな双葉!?」」

「正解!その名もずばり…大双葉!」


 魔女の指さした方を見やると…奇想天外な景色があった。本来人の小指程度の大きさであるはずの、種から出たばかりのような双葉の植物が…山の向こうに広々と葉を広げ生えている。

 おかしいだろう?小さいはずの双葉がなんで…山の向こうにあるのが見える?答えは簡単…双葉が山のように大きいからだ!


「あれがこちらの世界の再生の象徴、世界樹の芽と言われる巨大植物…大双葉、そして魔女の畑から出たらそこは…あの双葉の名をとって“双葉森”と呼ばれる世界よ」


 魔女の森の端に出た。杭とロープで仕切られた先に小川があり…丸太を渡しただけの橋を、魔女はどや顔でスイスイ渡る。

 身軽なソードと、おてんば王女なリトリアもひょひょいと渡り…そして、ドキドキと未知の世界を見渡し魔女に聞いた。


「ユニコーンはどこ?もしくはゴブリンとかオーガとか!」


「どいつだ…どいつに火の玉ぶち込めば良い?10回までなら大丈夫だ!」


「フフフ」


 魔女はなぎ倒された木々の道を見つけて笑う。


「二人とももう少しよ、二人が望む物が見られるわ」


 未知の世界の不思議な森へ

 魔女と王女と少年が、ピクニックのように入っていく。


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