アーツ
「モミジちゃん、ファイネが戻ってきたよー!」
おお、ついに戻ってきたのか!
結構いろんな資料を読んで情報たくさんだったよ。
まあ、詳しいことは後で。
今気になってるのはアーツ!
アーツの発動方法がわかればあの巨人に攻撃入るかも知れないし…
とりあえずファイネさんに教えてもらいに行きましょう!
「ファイネはこの前の場所で待ってるから早めに行ってねー」
「あ、わかりましたー」
じゃあ、早く行ってアーツについて教えて貰おう!
モミジは部屋を出て訓練場に向かっていった。
あ、ファイネさん発見!
「ファイネさんお久しぶりです!」
「ん、久しぶり。バカに絡まれたみたいだけど大丈夫?」
「ガルムさんの方が怖かったです…」
「同感、ガルムより怖い人はいない」
うわー、ガルムさんはSランク冒険者のファイネさんにも恐れられてるんだ…
そういえばガルムさんも元Sランクだったっけ?
あ、アーツの事忘れてた!
「あの剣術レベル3になったんですけど、教えてくれることってアーツですよね?」
「そう、アーツは奥が深い。厳しくなるから覚悟して」
この前も結構きつかったのにもっと厳しくなるのか…
フィーナさんとガルムさんも厳しいって言ってたからね…
まあ、ここで頑張ればイベントでも楽になりそうだし頑張りましょう!
「じゃあレイピアを出して」
そう言ってファイネがレイピアを取り出し、モミジもレイピアを抜く。
「そしたら、こう」
ファイネはレイピアを腰だめに構え、地面と平行に振り抜いた。
すると、レイピアから青色の斬撃が設置してある案山子に向かって飛んでいき、案山子を半分に断ち切った。
おお、すごい!
アーツ名じゃなくて、構えが重要なんだろうね。
「じゃあ、やってみて」
「わかりました!」
よし、やるぞ!
レイピアを構えて、地面と平行に振り抜く!
よし、出た!
だが、モミジの斬撃は案山子を揺らしただけで消えてしまう。
威力が低いね…
何が違ったのかな?
「魔力を込めなきゃだめ。魔力の使い方分かる?」
「分からないです…」
そっか魔力か…
でも魔力を込めるってどうやるのかな?
「じゃあ、魔力の使い方から。ちょっと待ってて」
そう言ってファイネはコップに水を汲んできた。
「今からあなたを経由して水に魔力を流すから、片方の手をコップに向けて、もう片方の手を出して」
モミジが手を出すと、ファイネはその手を通して水に魔力を流し水を動かし始める。
水は目まぐるしく形を変え、薔薇のような花や龍など様々な物に変化し続ける。
体の中で何かが動いてる?
血流みたいな感じだけどちょっと違うね。
これが魔力か…
「じゃあ、補助ありでいいから今のをできるようになって」
「いやいや!こんなの無理ですよ!」
動かすくらいならできるかもしれないけど、さすがにあれは無理!
そんな5秒ぐらいで形が変わっていくんだよ?
しかもすごい正確に…
「頑張ればできる」
やらなきゃダメなんですか。
確かにこれはきついといわれるのも分かるね。
そんな職人技みたいなのできる人そうそういないよ…
「はい…」
「じゃあ、頑張って」
ファイネはそう言うとモミジの手を取り、魔力を動かし干渉をやめる。
「動いてないのを動かすのは難しいけど、動いているのを動かすのは簡単」
よし、水に向かって魔力を動かす!
ちょっとずつ動いてるね。
どこかで似たような事をやった気がする…
あ、闇魔法の霧だ!
当たり前だけど、あれを動かすことは魔力を動かすことと同じなんだよね。
つまりこれができるようになれば、魔法もアーツも強化されるってこと?
よし!やるぞー!
◆◆◆◆◆
うう…
あんなに正確に水を動かすなんて無理だよ…
なんとか水は動かせるようになったけど、薔薇や龍なんて作れない…
「うん、いい感じになったね」
「まだ薔薇も龍も作れないんですけど…」
「この時間であれは無理。私もできるようになるまで3年くらいかかった」
それならそうと言ってほしかった…
けど、これで訓練も終わりかな?
「次は魔力が止まった状態から動かす練習」
まだ続きがあるのか…
今日だけで終わるかな?
「これは手伝えないからやり方だけ教える。魔力を強く意識して力を込めるだけ。けど、他のことを考えると動かないから死にかけの時、生きるために使えるようになることが多い。やる?」
怖い、怖いよ!
レイピアをこっちに向けながら言わないで!
「いえ、結構です!」
「そう」
ねえ、なんでちょっと残念そうなの?
早く覚えさせようとしてくれるのはありがたいけどさ…
とりあえず集中!
魔力、魔力、魔力…
◆◆◆◆◆
ダメだ、全く動く気がしない…
これ本当に動くの?
「やっぱり死にかけた方が早いよ?」
「それは大丈夫ですから!」
けど、そうするしかないのかな…
「けど、やっぱり死んだ方が早い。死んでも来訪者は生き返る」
そう言うとファイネは手に持っていたレイピアを突き出してくる。
あ、私達来訪者って呼ばれてるんだ…
ってそこじゃないよ!
この距離だと避けられない!
魔力動かせばなんとかなるの!?
魔力魔力魔力魔力魔力!!!!!
するとモミジの魔力が動きだし、ファイネの動きが少し遅くなる。
ちょっとゆっくりになった?
これならギリギリいける?
動けー!
少し遅くなった世界でモミジは精一杯体を動かしファイネの突きを避けようとする。
だがファイネの突きの方が速く、モミジの心臓のあたりにレイピアが突き刺さる…
寸前で止まった。
あ、生きてる?
モミジの気が緩むと、遅くなっていた世界が元の速さに戻った。
それと共にシステムの通知が届く。
魔力操作Lv1 身体強化Lv1 を習得しました。
え、スキルってポイント以外で習得できるの?
「魔力操作覚えた?」
ああ、死んだら生き返るからっていうのは嘘だったのか…
「はい、それと身体強化も覚えました」
「よかったね。これで次からはスキルが働くから楽になる。けど、スキルに頼るだけじゃだめ。分かった?」
いやー。
本当にスキルって偉大だね…
けど、スキルに頼るだけじゃだめか…
これからも頑張らないとね!
「分かりました!また何かあったらお願いします!」
「ん、分かった。けどまだスラッシュの訓練は終わりじゃない」
え?まだ続くの?
そろそろ見たいテレビがあるからログアウトしたいんだけど…
「すいません、今から用事があるので明日お願いできませんか?」
「明日から依頼があるから無理。だから急いでた」
遠征?
そんな重要そうなことの前に訓練してくれてたの?
仕方ない、後で録画したやつを見ることにしよう…
「分かりました、早く終わらせられるよう頑張ります!」
「ん、ありがと」
じゃあ、ファイネさんのためにも頑張りましょう!
さあ、ステータス草最後の1つ幸福草!
これは本当にブックマークと評価のドロップ率が上がりそうな効果だよね…
いただきます!
こ、これは…
カップルがいちゃついてるところを見てる時みたいなの気持ちになってきたんだけど!?
甘いってそっち!?
ああ、ガルムさんの威圧と同じような効果をこんな物に使わないでよ!
何か悲しい気持ちになってきたよ…
これ幸福草だよね?
激甘草にでも変えた方がいいんじゃないかな…




