第91話 その頃…………。その3
お願い。
確認作業はしていますが、誤字脱字等がありましたら、スルーしてお読み下さい。後日、修正や訂正をします。
今回は残酷なシーンが含まれています。
先生とニーナとリーンで、倒れていた女の子2人を、馬車の中に運びこんでいた。
ヒトミやシーバは馬を馬車に取り付けの作業におわれている。
マリーは出発の準備が出来たのか、御者台に乗り込んでいた。先生が2人目の子を馬車に運びこんだ時だった。
ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!
まるで、花火が打ち上げられた音がして、ニーナやリーンはビックリして後ろを、振り向いた。
先生「リーン、ニーナ、早く乗ってっ!」
先生はリーンとニーナに大声で馬車に早く乗るように叫んだ。すると、
ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!ドッカーン!
馬車の近くで大きな音と共に、地面が爆発する。
先生は再び、レーダーを確認すると、さっきの速かった1つのマークが、もうすぐ側まで来ていた。
先生「マリー、出発の準備はできたっ?」
マリー「もう少しです。」
シーバ「よし、ヒトミ早く馬車に乗って!」
シーバとヒトミが馬車に乗り込もうとした瞬間。
ズッダダダダダダダダダッ!
まるで機関銃にでも打たれた音がした。
「うわっ!」
馬車には先にヒトミが乗り込んで、シーバが馬車に乗り込もうとした所、突然、足から激しい痛みが走り倒れてしまい、乗り込もうとしていた馬車から落ちてしまった。
シーバ「あっぐぅ。」
痛みが走る足に手をやると、膝から下が千切れそうになっていた。
それを見たマリーやヒトミは恐怖のあまり、体が硬直してしまい、顔も真っ青だ。
先生「シーバっ!」
先生は咄嗟に馬車を飛び降りた。すると、ズッダダダダダダダダダッ!
先生が馬車を飛び降りた瞬間を狙われたようだ!
先生「あっーっ!」
ニーナ・リーン「先生っ!」
二人は叫んだ。
いきなり先生も倒れこんだ。熱い痛みが感じる脇腹を手で押さえそれを見ると、服から血が滲んできていた。
それでもすかさず先生は起き上がり、脇腹を押さえながらシーバの元に歩きだした。
ズッダダダダダダダダダッ!
ドッカーン!ドッカーン!
容赦なく銃撃や砲撃が続く。これはこの武器の存在を知っている先生だから分かる事で、他のみんなは何が何だか分からないでいた。ただ、先生とシーバが音と共に突然怪我をした事しか理解出来なかった。
先生「シーバっ!大丈夫?」
大丈夫ではなかった。シーバの左足の膝から下はもうほとんど原型を留めていなかった。
シーバ「せ、せんせい。」
あのシーバがかなり弱気になっていた。
ズッダダダダダダダダダッ!
「キャーーっ!」
今度は馬車に銃弾を打ち込まれたようだ。
先生は力を絞って、シーバを担ぎ上げ、馬車の中に入れようとしていた。
震えていたマリーとヒトミに先生が叫ぶ。
先生「マリー、ヒトミ早くっ!」
マリーとヒトミは先生の叫ぶ声で我に返り、シーバを馬車の中へ引きずり込んだ。
ズッダダダダダダダダダッ!
ズッガガガガガガガガガッ!
続け様に銃弾を打ち込まれる。そこに馬車に乗り込もうとしていた先生が、撃たれてしまった。
先生「グフッ」
馬車から落ちてしまった。
それを見ていたマリーやヒトミは、
「先生っ!」
馬車から落ちた先生の下半身は血だらになっていた。すると。
先生「マ、マリー。早く馬車を出して。」
マリーの顔は真っ青だ。手に持った手綱はガタガタ震え、何もできないでいた。
ズッガガガガガガガガガッ!
ズッダダダダダダダダダッ!
ドッカーン!ドッカーン!
さっきより激しい銃弾や砲撃が馬車に向かって浴びせられる。
再び、「キャー。」
先生「マリーっ!馬車を早く出すのよ!早く逃げなさい。がふっ」
先生は口から大量の血を吐いた。
先生「早く行きなさい。大丈夫!もうすぐ椿君が帰ってきますから、今は早く逃げて~~っ!」
先生は最後の力を振り絞り、マリーを叱咤した。
マリーはようやく手綱を握り馬車を走り出させた。
ニーナ「先生はっ?」ニーナが叫んだ。しかし、みんな押し黙ったままだ。
ヒトミ「その前に、シーバ様を。」
リーンやニーナはシーバの手当てを始めた。
先生「椿君、早くきてあの子達を守って。」
先生は意識が段々と薄れていく。
ザッ!ドシッ!
1人の鎧を着て、その鎧には似つかわしくない、ライフルや単機関銃などを持った男が先生の側にやってきた。
男「何だぁ~?いい女じゃねぇか。こんないい女なら殺すんじゃなかっな。」
男は先生をイヤらしい目付きで見ながら言った。
男はさらに。
男「これなら、先に投げた馬車にも、女がいるな。おいっ!そうだろう?」
男は先生の撃たれた場所をライフルで突っつきながら話かけた。
先生「アッーーッ!」
あまりの痛みに先生は叫んだ。
男「どうなんだ?早く言えよ!」
先生「ハァッ、ハァッ、そんなの知らないわ。」
先生はなんとか言い返した瞬間、
ダッーーン!銃声が鳴り響き、先生の腕を撃った。
先生「アッグッ!」
先生は痛みに耐えながら撃たれた右腕を左手で押さえた。
男「まぁ、いいや。あの馬車を追えばわかるか。」
男は間髪をいれず、倒れている先生を蹴り飛ばした。
先生「椿君…………。」
いつも読んでいただき、本当にありがとうございます。
いきなりバイオレンスな話です。




