第9話 覚醒
2018年5月8日、物語に加筆や修正をしました。
誤字脱字も修正しました。
そのあと太郎は騎士団に捕まり、先生と一緒にみんなのいる元の部屋に連れてこられた。
(くっ、香織)
元の座っていたイスに座らされた。太郎は物凄い怒りと殺気を周りのに放ち、騎士団とクラスメイトがガタガタと震え、恐怖で一杯の表情していた。
戻ってきたのは太郎だけだった事もあり、香織の幼なじみの双子の姉妹が太郎になんとか声をかける。
「た、太郎、香織はどうしたの?」
もう一人の双子のうち、姉が何とか聞こうとした。しかし妹は。
「太郎、こわいよ。」
太郎は怒りと殺気に満ちていた。
先程、話しかけた双子の姉がイスから立ち上がり、なんと今の太郎に怒鳴りつけるように話したのだ。
「太郎!いいかげんにして!香織はどうしたの?ちゃんと説明して!」
それでも、太郎は何も言わない。
そんな太郎の態度にキレたのか、太郎の方へ走り出さす。
しかし、これには騎士団が止めに入り、元の席に戻るよう注意される。
「ちょっ、太郎!いい加減にしないと……」
しかし、この双子の姉は強い!
「静かに席に戻って下さい。」
騎士団数人に席にもどされ、先生から香織の話しをすると言う。
「ごめんなさい。先生が側にいながらこんなことになるなんて。」
「みなさんにお話があります。三ヶ日さんは先ほど、勇者によって連れ去られました。突然の事とはいえ、また勇者があらわれるとは思いませんでした。私も、騎士団の方々もまったく対応が出来ませんでした。本当にごめんなさい。」
みんなは「えっ?」
閑話休題
幼なじみの双子のマミ、マナは顔が真っ青だ。
この二人、実はいい所のお嬢様で香織や太郎の幼なじみ。
マミがお姉さんでマナが妹。お姉さんの性格はキツい。しかも太郎にはなぜかズバズバ物を言う。だからさっきもいつもの調子で言えたのか?そんなキツイのに、実は女の子にはメチャクチャやさしく、それでいて凛々しい顔をしている。当然、モテモテだ。女の子に。
妹は、髪も腰ぐらいまで長く姉と同じ凛々しい顔をしているが、どこかぽぁ~んとしていて、やはりしゃべり方も凄くやさしいしゃべり方をしている。当然姉同様モテモテだ。こちらは男子に。
先生の話しが続く。
「三ヶ日さんは勇者に拐われましたけど、命にかかわることはたぶんありませんので、安心して下さい。取りあえず勇者がどこに行ってしまったのかを、みなさんの力……サイノウで探したいので協力して下さい。」
「椿くん、あなたのサイノウが必要です。嫌とは言わせません。まず三ヶ日さんを取り戻すのが先決です。」
「先生、ずいぶん勝手な事言ってますよね?僕達は勝手に知らない世界に連れてこられ、勝手に勇者だの英雄なんかを殺せだの、それに勝手に変な力つけさせておきながら、それで今度は勇者を探すのを手伝えと。香織が連れ去られたら、今度はみんなで香織を助けましょう?言ってる事に何一つ、筋が通ってませんよね?先生?僕達はなにも悪くないのに。この世界に僕達は本来いる存在じぁない。」
「太郎、男のクセにヒスってんじゃないよ!あんた自分ばっかりだね。クラスのみんなもいるのに、何被害者気取ってんの?香織の方が、もっと大変な目にあってるかもしれないのに。本当にみっともなくて、幼なじみとして恥ずかしいよ!」
マミさん、さすがにキツイ。
「太郎、お姉ちゃんの言う通りだよ。太郎がしっかりしなくちゃ。」
マナちゃん、何気にな優しい。
(本当はその通りなんだ。これじゃあ、ただの八つ当たりだ。そんな事言ってるヒマがあるなら、香織を探す時間に当てなければいけないのに、ムカつくけどマミの言う通りだ。本当にみっともない。)
突然「ドンッ!」と言う音と共に、激しい地震が、訪れた。
先生が開口一番に。
「みなさん、地震です。早くテーブルの下に。」
そして先生は、出口の確保に動く。
騎士団は突然のことで驚き、床に屈んで誰かに祈りを捧げてる者や、この世の終わりだ~とか叫んでるものいる。
この世界では、地震とかおきないのか?
太郎がそう思って、騎士団や魔導師らを見ていた。
しかし先生は太郎から目を離さなかった。
突然、太郎の体の周りに白い靄のようなものが立ちこめ、その光景に監視をしていた先生は驚いていた。
「何なの?」
太郎のサイノウの一つ、身体強化だ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「ちょっと放して!いい加減にして!ちょっ、どこさわってるの!いい加減に降ろして!私を帰して!」
「香織、もうすぐだから、もう少しだけ我慢してくれ。」
勇者は軽快に山の中を香織抱えながら、かなりのスピードで走っていく。
1話から8話まで、かなり話が分かりやすくなり、読みやすくなったと思います。
そして、いつも最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
これからは9話から先を加筆や修正をして、読みやすく、そして話が分かりやすくしていきます。