第77話 香織の力 その2
誤字脱字がありましたら、スルーしてお読み下さい。後日、修正などいたします。
おじいちゃんは、次々に聖剣?を取り出して、みんなの前にどんどん並べる。いや、山積みにしていく。
「お、おじいちゃん。もうこんなに要らないから。これじゃあ、聖剣の有り難みが全然ないよ。」
勇者は呟いた。
しかし、アンの目は輝いていた。
「あのう、これ一本もらっていいですか?」
「何本でももっていがいい。ほっほっほ。」
香織と勇者は呆れ顔になる。
「ほれ、香織。剣を持つのが嫌なら、持ちなれた竹刀にでもするか?」
「竹刀でも、イヤっ!」
「なぁ、香織。お前もしかして、この岩われるんじゃないか?」
「もう、そんなフラグ立てないで。」
「香織は確か、剣道2段、合気道2段、柔術2段。だったかな?」
「そう、なぜかみんな2段。あれ?なんでだろう?」
「ねぇ、勇者。香織って本当は強いの?」
「いや、俺は全然知らない。そんな事させられてたのか?」
「お兄ちゃんだって、やらされてたはずだけど?」
「まぁ、合気道と剣道はやっていたな。でも、俺は両方とも初段でこっちにきたからな。」
「ほっほっほ。こっちでは、剣と魔法が飛び交う世界だからな。だから剣道と合気道はやらせるように、わしがいいだしたのじゃ。」
「おじいちゃん、それじゃあまるで、最初からこの世界に来る事がわかってたみたいだね?」
「うむ。なんとか阻止しようとしたが、ダメじゃった。だから基本的な事いや、基本的な戦闘力をつけさせる必要があったのでな。」
「いや、おじいちゃんそれ意味がわからない。俺たちはこの世界に来るのが決定事項みたいな言い方だよ。」
「こればかりは、避けられんかった。しかし、この先はわしも介入するから安心していい。」
「で、おじいちゃんは私達に何をさせたいのかな?」
「うむ、とりあえず香織の力が見たいな。」
「えーーーーっ!嫌だよ!」
「香織、この先生き残って元の世界に帰りたいだろう?」
「それは、そうだけど。………………。うん、わかった。ちょっとだけ試してみる。」
「ほっほっほ。軽く岩をこの剣で割ってみせてくれ。」
「なんで、割ることが前提なのかな?」
「ほっほっほ。まぁ、大体はわかるからな。でも実際にやってみせてくれ。」
「うん、わかった。えっい!」
「「えっ?そんな、いきなり?しかも腰が引けてるし。」」
香織は聖剣を一本握り、簡単に剣を振り抜いた。
しかし、目を瞑りながら振り抜いた為、剣は岩には当たらなかった。
「うむ。大したものだ。」
香織が目をあけて、岩を見たら何ともなかった事に安堵した。
しかし、
パッーーーカァン。と綺麗に割れていった。
「えっ?」
香織は不思議に思って、剣をみたら剣自体も綺麗に折れていた。
香織の力に、剣が耐えられなかったようだ。
「これ、聖剣だよね?」
割れた岩を見ていた勇者とアンは、唖然としていた。
「これが、本当の香織の性能なのか?」
「お兄ちゃん、私はロボットじゃなくて、人間ですから。」
「ほっほっほ。」
なんともそこの知れない、香織の力だ。
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