それはまるで知っているアニメのようで…………。
『一年戦争』その言葉を聞いた太郎に会心の一撃が加わる。
それを知らず国王が20年前に起きた『一年戦争』の話を続ける。
「この大陸の半分が戦場と化した。『世界会議』が行われた場所は、どの国にも属さない場所を選びそこに『世界会議』をするための城塞都市を各国にからの平等な資金によって作られたのが約22年前になる。」
太郎は椅子の背もたれに寄りかかり、半分気絶していた。
半分気絶って、なんでしょう?
話は続いている。
「城塞都市が完成し、まず各国の大使館が置かれた。始めての試みだから、各国の代表………これは勿論国王なり王女なりその国で一番の権力者が集まることになっていた。しかし、いろんな事情で『世界会議』が行われたのは城塞都市が完成してから一年後だった。」
太郎はまだ半分気絶をしていた。
大丈夫なのか、この人?
曲がりなりにもこの国の国王が話をしているのに半分気絶とか…………
しかし、周りのお偉いさんがたをはじめ、国王まで目をつぶりながら話をしていた。聞いていた。
おそらく、当時を思い出しながら噺をしているのであろう。
話し始め続いている。
「ようやく、各国の首脳陣が集まり、『世界会議』が始まる事になった。ただしんこうやくと言うか、会議を円滑に進める為の儀長は、事前に各国の代表がくじ引きで決められていたので、『世界会議』はスムーズに始まった………筈だった。」
ピクッ。
と動く太郎。
そこで、国王が目を開き太郎を見た?
あれ?
太郎は国王と見つめ合っていた。
いつ起きた、太郎!
「それで、その城塞都市で何かが合ったと?」
太郎が何故知っている?と言うような顔しているガンダ王国の皆様。
太郎の話は続く。
「大方、大陸の首脳陣が集まっているその機械に、何処かの国が城塞都市にテロを仕掛けて各国に宣戦布告でもしたんじゃないか?そして、各国の首脳陣が留守の隙に、攻撃をされたとか?」
驚く国王。
「な、なぜそれを?城塞都市でテロ行為があった事は、各国の最重要機密になっているはず………」
「で、攻められた国はそれに対応したが、攻撃をしてきた国がの兵器や魔道具が凄すぎて、まったく相手にならなかった。そんな感じか?」
ガンダ王国一同顔が真っ青になり、太郎を見つめていた。
(この男、なぜそこまで詳しく知っているねだ。しかも20年前の話を…………)
国王は固まっていた。
太郎の話は続く。
「で、その一年戦争とやらで、この大陸の半数の命が散ったと?」
もはやどこぞのSFアニメのような話になってきた。
太郎は笑っていた。
(あれ?これって面白いかも。)
いや、太郎さん。魔王や魔族を助けるはなしですから。
「国王、一つ聞きたい事が。」
「な、なんだ?鷲に聞くことも無いくらいにみえるが?」
「魔王の名前を知っていたら教えて欲しい。」
オタク脳太郎だった。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。




