まだ話は続く……………。
(さて、どうなる事やら。正直魔族の奴らは助けたい。それに魔王にも会ってみたいし。けど、話を統合するとどうやら魔族は人間達とやむを得ず戦っているみたいだ。どうやら人間達の特権階級の奴らが戦争による莫大な利権に絡るんでいるようだ。)
太郎が考え込んでいる時に、ある貴族が反発した。
「たかが冒険者風情の話なんか信じられるはずがない。そんな嘘をついて私達を陥れる算段なのでは?陛下、この者の話を信じてはなりません。」
(あ~ぁ、コイツわざわざ自分から本当の事を言ってる。)
「待て!儂はこの冒険者太郎と話をしているのだ。」
「しかし…………。」
(本当にバカだな。)
「冒険者太郎よ、もしその話が本当なら人間の国にとっても大変な話になる。お主はこの話が本当だと言う事を証明する事ができるのか?」
(そうきたか。しかし、いい加減冒険者太郎とか言うのをやめて欲しい。フルネームみたいだ。)
「証明ねぇ。あんたらはどんな証拠や証明を示せばこの話を信じるんだ?魔族を連れて話をさせるか?それとも実際病にかかっている魔族を連れてくればいいのか?」
ザワザワ。
何百年もの間、戦争をしてきた相手の話を素直に信じるとは太郎は思わなかった。
「確かにどういう形で。と言うのは難しいな。おそらくどんな証拠や証明を出したり示したりしてもにわかに信じる事はできないな。これは儂だけではなく魔族と戦っていた国の者達と同じはず。」
「わかった。じゃあ勝手に死んでくれ。俺は魔族の連中だけ助ける。」
一同驚いた表情になる。
人間が同族を見捨て敵である魔族を助けるなんて、だれも思わない。
「忙しいのに話だけでも聞いてくれて悪かったな。じゃあ、あまり時間が無いから俺行かないと。」
太郎はそのまま謁見の間を後にしようとした。しかし。
「おい、太郎いいのか?」
「別にいいんじゃね?俺はもう知らん。」
すると、国王が大きな声で太郎を引き留めた。
「冒険者太郎、待つのだ!話はまだ終わってはおらん。」
(いや、もうその冒険者太郎ってのはやめてくれ。あと、俺からの話はもうないから。)
「近衛兵、そこの冒険者とギルマスをとめるのだ!」
(うわっ~、めんどくせぇ~。)
うんざりする太郎だった。
「ギルマス、コイツら排除していい?」
「いいわけあるか!」
太郎は国王に引き留められた理由がわかっていたから余計にうんざりしていた。
(俺、早く魔族の国に行きたいだけど。)
まだ話は終わりそうにもなかった。
一方、宿屋で待っている魔族二人は……………
「太郎さん遅いですね。」
「早く帰ってきて欲しいな。」
ごめんなさい。まだ無理そうです。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
短文でごめんなさい。




