デジャブ?
太郎は動けなかった。
「ちょ、いい加減早くどけよ、太郎。」
馬車からなかなか降りれなくてイライラするギルマス。
ボーーーーッ。
見とれて呆けている太郎。
太郎曰く、女神様が馬車に段々と近づいてくる。
ボーーーーッ。
さらに固まる太郎。
「っうか、いい加減に早く退けよ!俺が降りれないだろう!」
イライラの限界かきたギルマスはとうとう太郎の背中を蹴り飛ばした。
命知らずのギルマスだった。
「ヤバッ!」
しかし、気がついたのが遅かった。
太郎は無防備に女神様を見つめていたため、防御力0だった。通常ではありえない事なのだが、太郎はギルマスから背中を蹴られた為前にたたらを踏みながら倒れこんだ。
しかし、その様子を見ていた女神様(いや、普通の近衛兵だが、太郎がしつこく女神様と言うから仕方がなく。)は、慌て太郎に駆け寄り、太郎をなんとか抱き締めた。
太郎は頭が真っ白になった。
太郎は顔が真っ赤になった。
ギルマスの顔は真っ青に
なった。
近衛兵の顔も真っ赤になった。
倒れこんだ太郎を上手く抱き締めたはずが…………………
「な、な、なっ!」
「えっ?マジ?」
「やっべぇ~。」
なんと太郎は倒れるのを助けてくれた女神様の両方の胸を両手で鷲掴みしていた。
しかも、なぜか両手はニギニギしていた。
太郎様、ナイスラッキースケベ。
太郎は慌てその女神様から離れ、すかさず土下座した………………ギルマスが。
太郎は瞬時にギルマスの頭を掴み、地面に打ち付けた。
「本当に申し訳ない。すべてコイツのせいです。焼くなり煮るなり好きにしてかません。」
女神様は顔を真っ赤にし、口をパクパクさせていた。
「痛ってぇー!太郎一体何しやがる!」
「うるせぇ、死にてぇのか?俺は今女神様と話をしているんだ。静かにしろ。」
あ、あ~あ。言っちゃいました。
本人の前で。
「本当にこのバカが迷惑をかけて申し訳ない。」
「は、はははは。あ、あのぅ、女神様って誰の事でしょうか。」
あ、本人は分かってて聞いてる感じですね。
「えっ?俺の前にいらっしゃる貴女が女神様ですよね?いや、絶対女神様です。」
太郎の頭がおかしくなっていた。
まず、会話がおかしい。
まず、普通の女性を女神様とかおかしい。
まず、胸を触った本人の謝罪がない。
まず、太郎は他にも女神様に会ってますよね?本物の。
まず、ギルマスが死にそう。
「あ、あのぅ、私は近衛師団の団長を…………」
「いえっ!貴女は僕の女神様です。間違いありません。」
太郎がヤバくなっていた。
早くしないと、魔族や人間が滅亡しますよ?
早く治療をしないとギルマスが死亡しますよ?
「いや、私は女神様ではなく…………」
「そんな事ありません!貴女は間違いなく女神様です。」
なんか、初めて本物の女神に会った時と同じような事を言っていたような……………
しかも、その時は本物女神を口説き落とした過去が………………
「だから違います!」
「いえ、間違いなく貴女が女神様だ!」
す
なんだ、このコント………。
後書き
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
短文で申し訳ありません。




