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どうして次から次へと異世界に~異世界へ強制転移される太郎~   作者: アドリブコージ
新たなる旅立ち
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領主様の酷い落ち込み。




「失礼する。」


オッサンの声がした。


ギルマスが慌てて席を立った。

クララが立った。

じゃなく、俺まで席を立たされた。


「ギース、久しぶりだな。」


「お久しぶりです。」


領主らしきオッサンは、思ってたより若くて声が渋いだけだった。


「領主さ、こちらが先日魔物を一掃してくれた、冒険者の太郎です。」


ギルマスに紹介されたので、一応挨拶した。


「冒険者の太郎です。」


「君が英雄の太郎か。思ってたより全然若いんだな。ちょっとびっくりしたよ。」


いや、俺もあんな娘がいるのに領主も若くてびっくりだよ。


鑑定してみるか……………


ローバー・フォン・オースチン


男 人族


LV 50


火属性 LV3

風属性 LV1


剣術LV5護身術LV5 槍術LV2

生活魔法 算術 交渉術 礼儀作法


オースチン領主 公爵 国王の右腕


な、なんだこれ?

こんな表示に表れたのは初めてだ。


しかもレベルまである。


レベル50って凄いのか?


試しにギルマスを鑑定してみた。


ギース


男 人族


LV 150


風属性 LV3

水属性 LV3


剣術LV8 槍術LV4 護身術LV8 盾術LV3 生活魔法

交渉術


ミニの街の冒険者ギルドのギルドマスター

冒険者元Aランク 片思い(アリシアに)

連続告白7連敗中



は、はははは。酷いな。

ギルマスって、アリシアさんの事が好きなんだ。まぁ、わからないでもないけど、告白7連敗中じゃあ厳しいかな。


しかし、ギルマスのレベル150でAランクなら、この領主のレベル50だとDランクかCランクってとこか?


「…………う、太郎、聞いているのか?」


あ、鑑定に夢中でうっかりしてた。


「悪い、考え事をしていた。」


「ったく、もう一度言うからかな。こちらの領主様、ローバー・フォン・オースチン公爵様だ。」


「ローバー・フォン・オースチンだ。」


「領主様、御伺いしたい事が3つ程あるのですが……」


「おい、太郎いきなり失礼だぞ!」


「ギース、まぁ待て。太郎は私から何を聞きたいのかな。それと無理に敬語を使わなくていいから、普段通りで話してくれ。その方が話しやすいだろう?」


「領主様、いくらなんでもそれは……………」


「いや、いいんだ。」


「本当にいいのか?」


「あぁ、それでかまわん。私、オースチン公爵が許可しよう。」


「なんか大袈裟だな。」


「それで、太郎は何が知りたいのだ?」


「まず、先日のスタンピードの件だ。」


「うん、あれは無事に君が討伐してくれたおかげで、大規模のスタンピードなのに1人の犠牲者が出なかった。その事には深く感謝している。後で報酬も用意する。」


「いや、そうじゃなくてなぜスタンピードがおきたかについてだ。」


「ふむ、スタンピードは基本近くのダンジョンから溢れた魔物だったり、強い魔物が縄張りを移動すると逃げるように魔物が集まりスタンピードがおこる。だったかな。」


「そうだ。ただのスタンピードならね。」


「太郎は違うと言うのか?」


「スタンピードで魔物が一万も集まる事は無いからな。」


「何か原因があると?」


「今日、この街に来てその理由がはっきりしたからな。」


「た、太郎!あのスタンピードの原因がわかったのか?」


ギルマス、顔が近い。


「証拠は無いが、今日捕まえた魔族か魔人に何を企んでいるのかを聞いて欲しい。これが一つめ。」


「わかった。早急に対応するとしよう。それで二つ目は?」


「さっき俺たちがこの応接室に通うされたあとに、メイドに化けた領主の娘が俺達にお茶持ってきた。」


「娘がか?しかし、なんでメイドに化けたのが娘だと分かったんだ?」


「それは後で話す。そしてその出されたお茶には、強力な睡眠剤が入っていた。これ、おれば耐性があるからまったく効かないが、ギルマスあたりだったら、お茶を飲んだら即意識がなくなっていたはずだ。これは俺達が高レベルだからいいが、普通の兵士レベルの奴が飲んだら、死ぬぞ。」


「私の娘がそんな事を…………すまない。今娘をここに来させて謝罪させる。」


側にいたメイドさんに指で合図をして、メイドさんが応接室から出て行った。

しかし、領主が知らなかったとはな。


「領主、悪いがあと一つ聞きたいことがあるから、あんまり落ち込むな。話づらい。」


「すまない。では、最後はなんだ?」


「領主、なんで俺をわざわざここに呼んだんだ?報酬を渡すだけなら、ギルマス経由でもいいはずだ。なんせあの街からこの領都は距離があるからな。」


「………………その話は、娘の話が終わってからでもかまわないか?今はそっちを先に早く片付けたい。」


あぁ~あ。領主かなり落ち込んでいるな。

娘があんな事をするとは微塵も思っていなかったんだろう。


コン、コン。


ノックの音がする。


「失礼します。旦那様、お嬢様は支度が済みしだい、すぐにこちらにお連れします。」


「わかった。」


まぁ、あの娘も「また後で。」みたいな事を言っていたはずだから、逃げずにくるだろう。


あぁ~、しかし領主の落ち込みがハンパない。orz、こんな感じだ。


あれだと、普段はかなり猫被って生活しているんだな。

マリー恐ろしい娘。






最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。


誤字脱字がありましたら、スルーしてお読み下さい。

逆に指摘していただくとありがたいです。(図々しくてすみません。)


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