第47話 これからの相手
太郎達はなにげに次の街をめざしてます。
一方で勇者と英雄、そして世界の重要人物香織は?
アーゼスト国に残ったクラスメイトは?
やることいっぱいです。
「あ~っ、もう朝か。」
今日もまた1人で焚き火の前で寝る僕は、誰より朝は早くおきる。ってか、
嫌でも起きてしまう。
今僕の顔の上をヘビらしき生き物が、道と勘違い?して這って通り過ぎていく。
「真面目に勘弁して欲しいよ。爬虫類は苦手なんだけど、こっちの世界に来てから気にならなくなった。なんでだろう?」
「さってと、昨日夜の盗賊の様子を見に行くか。」
森の中へ走って行く。
確かこの辺りのはずだけど」
僕は昨日の夜に木に縛った盗賊達を見にきているんだけど……
「あれ~?いないぞ。何でだ?」
(あれは絶対に外れない縛り方をしたのに、他に仲間がいたのかな?)
いくら探しても、なんの痕跡も無い。当然、死んだはずのリーダーもいなかった。
これは絶対におかしい。謎の軍隊の時と一緒だ。
この世界でみんなが知らない、何かがおきてる。
みんなの所に戻って、早く出発しよう。僕は走って馬車の所に戻った。
「先生、起きて下さい。先生!」
「う、うん。何椿君。」
「いいから早く起きて下さい。大変なんです。」
「椿君、ちょっとうるさいですよ。」
「本当に大変なんです。早く起きて下さい。」
「う~ん、じゃああと2時間したらおきますから。」むにゃむにゃ
「じゃあ、2時間たったら起こしますから、その時は絶対に起きて下さいね。」
「は~い。」
「って、2時間も待ってられません。他のみんな、早く起きて。ここからすぐに離れないと。」
マリー「あっ、太郎様おはようございます。」
「だぁー、マリー胸のボタン外れてるっ!」
シーバ「マリー、太郎様が困ってるだろう?早く着替えよう。」
「あっーシーバ、お尻が半分見えてるっ!」
リーン「みんなだらしないわよ。」
「リーンっん!前が透けて……」
ニーナ「あっ、太郎様おはようございます。」
「ニーナはいつも言ってるだろう!服を着て寝ろ!なんでいつも裸なんだ!」
「もう、早く着替えてくれ。緊急事態だから、すぐにこの場所を離れる。先生は面倒だから寝かしておこう。」
ヒトミ「椿さんおはようございます。」
「ヒトミ、随分早いな。それに何処に行ってた?1人は危険だからダメだって言ったはずだぞ。」
ヒトミ「すいません。ちょっとお花摘みに。」
「マジか?」
ヒトミ「マジです。」
はっ、それより出発の準備をしなくては。
「早く着替えてくれ。そして手伝ってくれ、馬を馬車の鞍につけるから。」
先生を除いてみんなは着替えて出発の準備をする。
(嫌な予感がする。早くここから離れないと。)
凄く焦る僕に対してみんなはいつもより早く支度してる程度だ。
(ダメだ!どんどん嫌な気持ちになって、吐き気がする。でも、早くこの場所から逃げなければ…………逃げる?離れるじゃなく逃げる?段々おかしくなってきた。)
「よし、みんな出るぞ。」
もう、無我夢中になって、馬車を動かす。
(早く!早く!早く!)
念仏のように唱えながら馬車をトップスピードまで走らす。
マリー「太郎さ様、本当にどうしたんですか?」
ニーナ「きぁゃ!馬車が壊れそう。」
シーバ「一体どうしたんですか?」
リーン「……………………。」
「あとで訳を話すから、みんな何かに捕まって馬車から落ちないように気をつけてくれ。ぐはぁ、」
もうダメが?太郎がそう思った瞬間、今までいた場所らしき所に空から強烈なビームが降り注いだ。
ドーーーン。
音も無く白い光が地面を貫く。あっという間だった。その光は明らかに自分達を狙ったものだ。
マリー「太郎様、大丈夫ですか?」
「あ~ぁ、だいぶ楽になったよ。馬車のスピードも落とそう。」
シーバ「太郎様あれは?」
リーン「太郎様が早く行動してなかったら私達はあの光の中に……」
ニーナ「太郎様、怖いよう~。」
(ニーナは変わらず抱きついてくるな。でもあれを見たら無理もない。ギリギリ間に合ってよかった。」
ヒトミ「何あれ?どうして?」
(あ~っ、みんなわからないだろうなぁ~。静止衛星からの太陽を利用した兵器なんて。しかし、この時代にこんな兵器があるのか?)
(ちっくしょう!話を聞きたい人はまだ爆睡してるし。この人、僕の前でよく爆睡してるよな。あっまたヨダレたらしてるし。早く起きて欲しい。)
「みんな、聞いてくれるかな?さっきは説明してるヒマがなかったから、急いであの場所を離れたけど、あれは敵の新兵器だよ。説明すると大変だから、簡単に言うね。あれは、太陽の熱と光を集めて、それをエネルギーの玉として大砲のような物で狙って打ち込んできたんだ。それをなぜか僕はあの場所にいたくなくて、急いで離れたらあの結果だ。おそらくこれからもあんな相手と戦いながら、勇者や英雄を捜さないといけない。だからこんな人みたいにならないように。」
思いっきり、先生の方に指を指した。
「「「「「はい。わかりました。」」」」」
うん。分かってくれてありがとう。
あっ、先生ヨダレを僕のズボンで拭かないで下さい。
いつも読んでもらい、本当にありがとうございます。
感想やご意見などありましたらお待ちしてます。(自分で書いたのに、なんか凄く気持ち悪い。(笑))




