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どうして次から次へと異世界に~異世界へ強制転移される太郎~   作者: アドリブコージ
新たなる旅立ち
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中二病全快太郎




シーーーーーーン!


ギルド内が異様に静かな事はありえない。


冒険者ギルドは基本的に24時間営業しており、併設されている食堂兼酒場も同じく24時間営業の為、基本このような静かさになることは、盆と年始年末の休業日くらいだからだ。



………………………………………。


「え?冒険者ギルドに盆休みとか年始年末の休みがあるんだ?てか、この世界に盆と年始年末の言葉があるの?」


異世界にそんな言葉や概念があるとは思わなかった太郎ほ…………


「てか、最初に盆休みとか年始年末休みとか説明した人は一体誰だよ!」


ギルマスや冒険者が、太郎が一人言を叫んでいてはじめて我にかえった。


「た、太郎お前さっき魔物は一人倒す事を言ってたよな。それは本当か?」


ギルマスがやっと口を開いた。


「できるよ。まぁ、信じられないなら信じなくてもいいけど。」


「いや、だってお前…………魔物数が一万越えてるんだぞ?」


「それより、俺が一人で仕事を終わらせたら、いくらくれるんだ?」


「いや、それよりじゃなくて本当なのかと聞いているんだ!」


「だ・か・ら、できるってさっきから言ってるのに、ギルマスってバカなのか?」


「ぐっぅ、わ、私はギルマスだからバカではない。」


「バカなギルマスさん、早くさっき俺が聞いた話の答えを聞かせてくれ。」


「だ・か・ら、私はバカではない!」


そこえ、業を煮やしたエリシアさんが


「ギルマス、もう時間がありません。太郎さんの話を信じて、話を進めませんか?」


「いや、しかしだな。」


「ギルマスもバカじゃないんですよね?なら、この危機的状況は待ってはくれません。」


「ったく、わかった。太郎、もし今回、一人で討伐ができた場合の報酬は…………白金貨30枚だ。それプラス魔物たちの魔石と素材費だ。これでどうだ?」


「エリシアさん、白金貨1枚ってどれぐらいの価値があるんですか?」


「白金貨は、金貨100枚で白金貨1枚になります。だからこの場合、金貨3000枚になります。それプラス魔石代と魔物の素材費になりますので最低でも金貨5000枚以上になるかと。」


エリシアさんの説明が終わると、またギルド内がシーーーーーーンっと静まりかえった。


しかし、太郎はここでとんでもないことをエリシアさんに聞く。


「いや、そうじゃなくて……う~んなんて言えばいいかな?………あ、そうだ。この街の一泊の宿代って平均でいくらぐらいですか?」


はぁ?と言う顔をされた太郎。


「宿代ですか?そうですね、平均で銅貨60枚から70枚だと思います。」


「じゃあ、銀貨は何枚で金貨1枚と同じになる?」


「え?え?」


エリシアさんももはや太郎が何を言い出しているのかがわからなくなってきていた。


「ぎ、銀貨100枚で金貨1枚と同じです。」


「じゃあ、銅貨何枚で銀貨1枚に………………」


「ちょ、ちょっと待って下さい、太郎さん。今そんな話をしている時ではないんですよ、わかってますか?」


するとキョトンとした顔で


「えぇ、理解してますよ。ただお金の価値について理解していないので、いくら報酬金額を言われてもピンっとこないから、今エリシアさんに聞いていたんですが。」


エリシアさんは思い出した。あの革袋に入っていた大量の金貨を。

しかも、簡単にはそれを全額使ってもいいと言っていた事を。


「なるほど。あれはそれを知らなかったからなんですね。しかし、太郎さん私とスターシアさんとマリーで下着から靴に服まで買い物してすべて使いきりましたから。」


太郎はなんのことかと…………あ、スターシアに着せる服代に渡したほんの一部のお金の事かっと。


「あ、それはぜんぜんかまいまませんが…………あれだけのお金で3人分もの服代足りましたか?」


「あ、あれだけ?あれだけ?って、太郎さん、あの革袋には金貨100枚も入ってました!」


「足りましたか?」


「えぇ、えぇ、足りました。本当にありがとうございました。」


そう言うとエリシアさんは膝をついた。


「なんの話かわからんが、もういいだろうか?」


「わかった。依頼を受けおる。ただし条件がある。」


「言ってみろ。」


「俺はすぐにでも仕事を終わらせたいから、俺以外はこの街に残って欲しい。」


「それはなぜだ?一応、報告の為の職員や、いざって時の場合の冒険者を同行させる。なにか見せられない事でもあるのか?」


「いや、別に。俺はさっさと仕事を終わらせたいだけだ。ただ、俺の近くにいると…………死ぬぞ。」


(うわっーーー!カッコいい!一度リアルで言ってみたかった。)


太郎はただの中二病だった。


しかし、ギルド内の全員は青ざめていた。





「」


最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。



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