男にはわからない、女性の買い物事情。
さて、実は太郎は香織と一緒に魔王に召還されていたのだが、なぜか太郎だけ別の異世界にトリップしていた。
「さて、香織にはなんて説明しようか。…………………あれ?そう言えば香織がいないのはなんでだ?」
太郎は夢にまで見た本格的なファンタジーな世界に興奮しまくるあまりに、香織の事をしっかりと忘れていた。
「あれ、なんでこの異世界に来たんだっけ?」
………………太郎さん。
「まっいっか。何とかなるだろう。それに香織は俺より強いし、何かあれば探しに来てくれるだろう。」
能天気な太郎。
「しかし、あの二人遅いな。」
太郎さん、まだ2人と別れてから30分くらいしかたってません。女の日との買い物をなめたらダメです。
一緒に行かなくて良かったですね。
「あ、とりあえずギルドに行って、古竜を討伐をしたことを報告しなくちゃ。」
その古竜は今エリシアさんと買い物を楽しんでいるはず。
しかも、大金を渡され使い放題なのだから、多分あの二人は当分帰って来ないと思います。
しかし、太郎はギルドでどのようにして古竜の討伐した事を証明するんでしょう?
「とりあえず、ギルドに行けば、エリシアさんにも会えるし。」
太郎の中では、エリシアさんはもうギルドに戻っていると勝手に思っている。
太郎はギルドに向かった。
通りをしばらく歩き、ギルドに到着した。
両扉を押して中に入ると「カラン、カラン。」と扉についている鐘がなる。
「うーーーん、こんな感じも最高にファンタジーだ。」
太郎は変な所を拘る。
太郎はそのまま受け付けに行くと、知らない女性がいた。
「すみません。エリシアさんはいますか?」
太郎はエリシアさんがいない事に不審に思った。すると、受付の女性から嫌みを言われる。
「あなたが太郎さんですね?あはたのせいで、うちのエリシアは代金を持って、ホクホク顔で買い物に行きましたが、それがなにか?」
「え?エリシアさんまだ帰ってないんですか?」
「さっき出かけたばかりですから、当分は戻ってくる事はないと想いますが、それがなにか?」
え?なんでこの受付嬢は怒っているんだろう?
太郎は不思議に思ってが、理由が思い当たらない。
いや、太郎さん。もらった大金を持って女性が服を買いに行けば、同じ女性なら羨ましいと普通に思いますが。
で、太郎はとんちんかんなことを受付嬢に聞く。
「いつ頃帰ってくるか分かりますか?」
受付嬢が「こいつ1度死ね!」みたいな視線がおくられた。
太郎には、女の人の買い物がどれだけ凄い事なのかは、さすがに高校2年生の男子にはわからなかった。
そして、太郎は仕方がなくギルドに併設されている酒場で二人が帰って来るのを待つことにした。
「マスター、アルコール抜きのエールを一つ! 」
一度言ってみたかったセリフだった。
「はい、アルコール抜きのエール一つ。」
ウエイトレスが飲み物を運んでかきた。
「あるんだ!アルコール抜きのエールが!」
歓喜する太郎だった。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
今回も短めです。




