怒ったエリシアと変態太郎
そこには、全裸の美女が立っていた。
俺は思わず二度見…………いや、三度見してしまった。
そのせいでエリシアさんに汚物を見てしまった。っと言う目で見られ、これから言い訳タイムに入る。
「エ、エリシアさん、こ、これには深い訳が…………」
「太郎さんってこんな綺麗な女性と一緒に冒険してるんですね。しかも裸で!」
『御主は何を言っておる。私はドラコンだぞ。ドラコンは服など着ないではないか。』
「そうじゃないのです。人間形態になるなら服を着るのが当たり前なのです。早く大事な所を隠して下さい。」
エリシアさんは、自分が着ていたギルドの制服の上木を脱いで、バカドラコンに大事なところ隠すように諭されていた。
「太郎さん、いつまで眺めているつもりですか!これだから男は……………」
何かブツブツ言っているエリシアさんに嫌われないように言い訳を考えなくては。
「あ、あのうエリシアさん。俺の話を聞いてもらえますか?」
「変態の言い訳なんか聞きたくありません。あ、それから近寄らないで下さい。変態菌が移りそうなので。」
な、なんだその小学生のガキみたいな言い方は。
変態菌ってなんだよ。
それでも、誤解をといて俺は紳士なんだって事を説明しなくては。
「エリシアさん、お願いします。ちょっとでいいので話を聞いてもあえますか?」
攻防にいる衛兵や冒険者達が大爆笑していた。
しかも、なぜかみんなお酒や食べ物を並べてこっちを見ている。
どっちを見る方が正解か?
バカスターシアの肌かを見るか、俺がエリシアさんに徹底的に嫌われている場面を見るか……………あ~、確かに第三者から見たら見逃せない見物になっている。
何を言ってるのか、自分でもわからなくなってきた。
それよりも、エリシアさんを何とかしないと、この先二度とエリシアさんとクチをきくどころか、目があっただけで逃げられる可能性が……………
それはまずい。非常にまずい。
あれ?俺なんでこんなに必死にエリシアさんのことを考えているんだ?
あれ?
別にエリシアさんに嫌われても、俺には香織がいるから別に構わない………………か?
それより、エリシアさんにスターシアが着る下着と服を買ってきてもらわないと。
「エリシアさん!お願いします。こいつの服を買ってきて下さい。」
革袋に入っている金貨100枚をエリシアさんの足元に軽く放った。
エリシアさんはその革袋を拾い、中身を確認した。すると…………
「こ、こんな大金をどうしろと言うのですか?」
「いや、だからスターシアの下着や靴に服などを買って欲しいのですが、男の俺じゃわからないので。あ、それから余ったらエリシアさんも好きな服があれば買ってもいいですから。」
「はっ?」
「え?」
「いえ、この袋に入っているお金で家が買えますよ。」
「え?家が?」
「こんな大金、私怖くて持ち歩けません。」
と言いつつ、革袋を俺目掛けて投げてきた。
エリシアさん、もしかして冒険者としてかなりの実力者ですか?
革袋は俺の顔めがけて飛んできた。
「はやっ!」
そのまま顔にあたった。
ガシャ!
あぁ、痛い。けど、これを我慢していればエリシアさんは優しい人だから態度が軟化するはず。
「もう太郎さんとは今後一切担当しません。さぁ、スターシアさん服を買いにいきましょう。」
『太郎様はほっといていいのか?』
「かまいません。あんな変態!」
なんか、計算が狂ったみたいだ。
後ろでは、さらに大爆笑!
俺はと言えば、顔面に革袋を叩きつけられ鼻血がたらたらと。
それから冷や汗もたらたらと。
さて、どうしたもんか。
とりあえず、まず後ろにいるやつら全員に恐怖をあじあわせてやらなくては。
いつも最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
遠慮なく誤字をたくさんしてもらい、ありがとうございます。
あんなに誤字があったとは…………
指摘されて変ですが、本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。
また、誤字がありましたら遠慮なく指摘して下さい。




