第395話 王様の欲が引き金になった
白く大きな両扉が神様の前にあった。
あれから1時間たち、神様の命令に従っていたら、この扉の向こうの部屋では七大神が揃っているはず。
神様が見た目重そうな扉を簡単に片手で軽く開けた。
部屋の中央には長いテーブルがあり、一番偉い?神様がいつもの席に着く為に歩きだしたが………
神様「これはどうした事じゃ。」
はい、七大神は誰も来ていませんでした。それでも、例のスゴい美人(太朗様担当女神)が1人ポツリと立っていました。
「神様、本当に申し訳ありません。皆には話を伝えたのですが
………………もう、神様の指示や命令等は受け入れられないと。」
神様「そうか。・・・・なら仕方がないの。こうなったら戦・・」
「お待ち下さい。それだけは。せっかくまとまり始めた天界がまた大変な事になります。」
神様「いや、儂に逆らったのじゃ。これはあきらかに宣戦布告と受け取れるような事じゃ。」
「あぁ、また天界での争いが………神大戦争が始まるのですね。…………そうしますと、今回で第1967回目になります。」
神様「アヤツ等が何かと争い事を吹っ掛けてくるからの。今はそれどころではないのだが。どうしたもんかのう。」
神様と女神様は、この神大戦争はいつもの事みたいな事を言っていますが、…………神様同士の戦争ですよ?
一体どんな戦争になるのか…………
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一方、王城に向かった司令官一行は。
お城の門の前に車を横付けして、司令官と補佐官と護衛が四人程城内に向かって歩きだした。
門を警備する騎士が二人いたが、そのままスルーだった。
いくら魔法が使えても、自動小銃には敵いません。
司令官は、そのまま王様達がいると思われる謁見の間の扉の前に来ていた。
やはり、ここにも騎士がいたが無視をして扉を開けた。
司令官は、足で扉を蹴り飛ばして開けた。
中では案の定、王や宰相、大臣や上級貴族達が勢揃いしていた。
玉座の横に立つ王女もいた。
王様「扉を足で開けるとは……」
大きな声で文句も言えない王様。
司令官「なぁ、王様よう。ちょっと相談があるんだか。」
王様「お主等の相談はろくでもない事ばかりではないか。」
司令官「そう、お前らが最初に日本に住む普通の高校生を召還して、勇者として祭り上げて戦争の駒にしようって奴らが今さら何を言ってるって話だ。」
王様「その勇者に対抗する為に、お主等を召還したのは間違いだったわ。」
司令官「いや、お前の間違いは、最初に召還の儀式を行った事が間違いの元だよ。それと勘違いするなよ?俺達は被害者だからな。お前達が加害者だぞ!」
「き、貴様。さっきから黙って聞いていれば王様に対して無礼な事ばかり。………もう我慢できん。死ねぇ~っ!」
1人の上級貴族らしき若者が剣を抜き斬りかかってきた。
司令官「ばかなのか?」
タッタタタタタ。
軽く引き金を引いて10発の弾が斬りかかってきた若者の体に全弾命中した。
司令官にその剣は届かなかった。
ドサリ。
謁見の間が一瞬にして氷ついた。
王様「貴様…………」
司令官「おいおい、また何を勘違いをしてるんだ?今のはこいつが先に手を出してきたんじゃないか。お前らは自分本位の見方しかできないのか?」
やはり、いくら魔法が使えて現代人より体を鍛え、中にはスキル持ちがいても銃や大砲に勝てない。
文明レベルが、400~500年も違うと、まったく相手にはならない。
司令官「王様よう、また俺達の味方を召還してくれないか?」
王様「ふ、ふざけるなっ!お前達の要求にこれまでどれだけの人が犠牲になったとおもっているんだ!」
司令官「そんな事は俺達が預かり知らぬ事だ。そもそも、お前達が始めた事だろ?」
王様「ぐっ!」
王女「お父様。」
司令官「とりあえず、2、3日中に頼むぞ。もし要求が通らなかったら、今ここにいる奴らで召還してもらうからな。」
司令官はそのまま後ろを向いて歩きだした。
護衛はまだ王様や騎士達を見ていた。補佐官も司令官に続いて謁見の間から出ると、護衛の四人は一斉に天井に向かって小銃をぶっぱなした。
タッタタタタタ、タッタタタタタ、タタタタタタタタタタ!
王様や貴族、騎士達は頭を抱えて座りこんでいた。
それを見て護衛達も謁見の間を後にした。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
久々の更新になってしまいました。
個人的事情とはいえ、更新が遅くなって本当にすみませんでした。
でも、まだショックからは立ち直れません。(*T^T)




