第384話 再び、アーゼスト国王
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場所は変わり、今敵本部から大量の戦闘機の発進準備が進んでいた。
ぐはっ!
その場所とは、ここは勝手勇者召喚を頻繁に行った国、アーゼスト王国。
「司令、1号機から3号機発進準備ができました。発進の許可をもとめてますが。」
「かまわぬ。準備が出来しだい随時発進許可を出す。」
「了解しました。1号機から随時発進。他の機体も準備が出来しだい発進。」
『了解。1号機から3号機発進します。』
おそらく、この敵の最新鋭の戦闘機。Fー22に似た戦闘機だった。
ゴッゴゴゴ、ヒューーーーン!
轟音を轟かせ、三機の戦闘機が同時に離陸していく。
「司令官。アーゼスト王国の国王からの面会要求がきています。いかがされますか?」
「うむ。こちらの戦力をどこの誰かに大分失ってしまったからな。また召喚して我が戦力の補強をやらせるか。…………よし、私の部屋に案内して待ってもらえ。」
「了解しました。」
な、なんと!今までのこの世界に似つかわしくない敵達は、アーゼスト王国によって召喚されていたとは。
「副長、後は任す。」
「了解しました。」
司令官は席を立ち、自室に向かった。
トントン。ノックの音がする。
返事を待たず、すぐに扉を開ける。
「お待たせして申し訳ない。」
「あ、いや、気になさるな。」
あれ?アーゼストの国王ってこんな性格だったっけ?
「それで、国王。如何様な用事でこられたのですか?」
「大変言いにくい事なんですが、これ以上の召喚儀式は………」
「あ?なんだって。」
先程までの温厚な表情が一瞬に変わる。
「あ、いや。召喚自体は出来ますが、その為の生け贄がもう揃わなくて召喚儀式が行えないのです。」
ドカッ!
司令官が机を握りしめた拳で机を叩いた!
「生け贄がいないだと?それはどうしてなんでしょうか。」
国王は額に汗をダラダラ流しながら答えた。
「い、今までの無茶で、生け贄になる人物がもう残っていないのです。」
「それぐらい、どこかの国にでも行って捕まえくれば済む話ではないか。」
「そ、それが、もうこの周辺の平民や奴隷、獣人、亜人などはもうほとんど残っていなく、さらに遠くに攻めに行く戦力も無いしだいでして。」
「そんな言い訳が通用するとら思っているのか!」
「ひっぃぃぃぃ。」
「あ、なんならお前ら貴族達でいいではないか。まだ貴族連中には何もしていないのだろう?召喚の儀式に必要な術者は除いて、役にも立たない腐れ貴族の奴等を捕まえて、そいつらを生け贄に知ろ。あぁ、若い綺麗な女の子の貴族の子はいつも通りこちらに献上しろ!」
「そ、それは無理です。国として成り立たなくなってしまいますから。」
「国が成り立たない?お前、何か勘違いをしていないか?この国はもう我が軍のものだと言う事。」
「そ、そんな。や、約束が違います。」
「約束?何の約束だっけ?」
「我が国とその民が貴国に協力する代わりに我が国の安全とその民の安全を。そしてゆくゆくは、この世界の半分の領土を譲ると。」
なんて馬鹿な国王でしょうか。
「あ?そんな約束をしたかな。」
アーゼスト国王は懐から慌てて書類を出す。すると。
パンッ!
司令官の懐から一丁のハンドガンが出され、煙を出していた。
「あ、がほっ!い、一体何を………ぐはっ!」
「テメエは立場をわかっていないからこう言う目に会うんだよ。まぁ、後の事は俺に任せて安らかに寝てくれ。」
「がはっ!う、裏切り者が………」
「よく言うよ!お前散々裏切ってきたじゃねぇか。大体、俺らをこんな辺鄙な世界に呼び寄せて、先に裏切ったのはそっちなんだぜ。」
パン、パン、パン。
さらに三発の弾がアーゼスト国王に発射された。
ここに、先生の実父が敵の司令官によって暗殺?されたのだ。
「おい!誰かいるか。この死体を王宮に届けろ。それから伝言を頼む。先に裏切った代償は高くつくから楽しみに待ってろ。とな。あと、一個中隊をつれて、この国の貴族を全て捕らえろ。それから召喚が出来る術者は変わらずに丁寧な対応をする事。あと、貴族の家族に綺麗な女がいたら、殺さず、傷もつけづ、直ぐにこの基地の牢に丁寧に案内をしろっ!間違えるな、あくまでも手を出したり傷ものにするなよ。」
ち、力関係が逆転しています。。
さて、この後はどうなることやら…………………。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。




