第361話 なぜか信じてくれない。
1週間後に共通の敵がこの街に現れる事を聞いた魔王ロクサーヌは、対戦の準備を整える為一度、魔界に戻った。
先生「神様、太郎君も香織さんもいない状態で地球の現代兵器を持っている相手にまともに戦えるでしょうか?」
神様「まぁ、普通なら無理じゃな。例え魔王がいても無理じゃな。」
先生「な、それならなぜこの街で…………」
神様「うむ、儂の未来視でちょっとだけだが見えたのじゃ…………………香織が一緒になって戦っている姿がの。」
先生「それじゃあ。」
神様「香織がいればだいぶ状況も変わってくるじゃろ。とりあえず今は街の防衛の強化を早急にせねば。」
先生「そうですね。でもこれは全て神様頼み…………冗談じゃなく本当に神様頼みになりまが。」
神様「それも大丈夫じゃろ。」
先生「……………?なんででか?」
神様「それより、先にこの街の人物と作戦会議をせんとな。」
先生「そうですね。では領主邸にもどりましょう。」
こうして、魔王軍団との同盟がなり、街の防衛強化に行動を移す神様達御一行。
とりあえず、騎士団と勇者、アン、古代竜は城壁で監視を。
神様と先生が代表になり、街の主要責任者で、これから1週間後の話をした所、以外にも街の主要責任者が『1週間目に敵がこの街を襲いにくる。』と言う話を信じなかった。
しかし、1人だけが神様達の話を信じる者がいた。
執事のセバス・チャンだ。
セバス「みなさん、今は一刻の猶予もありません。先ほど、魔王軍とも同盟が結ばれた事も事実であります。もし今領主様達がいない状態で街が襲われたら間違いなくこの街の住民は全滅するでしょう。」
ミリート「医師である私からは軍事的な事は解らない事が多いのですが、もし本当なら!何か…………この街が間違いなく1週間後に襲われると言う証拠があるのでしょうか?」
ケビン「確かに。それは確実な事なのか?何を持って1週間後にこの街が襲われるのか?なぜこの街ばかり襲われるのか?それが知りたい。」
母親「黙って聞いてれば、私の兄を嘘つきよばわりか?神様に向かってなんと恥知らずな………」
神様「まぁ、お前の気持ちもわかるが、話がややこしくなるから、少し黙ってくれぬか?」
母親「しかし!」
神様「いいから。それからみんなは、証拠証拠と言うが、別に儂らは儂らだけ戦って、この街を放置でも構わんのじゃが。」
タイ「それは領主様も同じ考えなのですか?」
先生「…………そうです。私はこの街の領主になりたくてこの街に来たわけではありません。ただ、あなた方の中にいた15歳以下の少女の保護が目的でしたから。」
ノリコ「あまりにも無責任ではないでしょうか?領主なら領主らしくこの街の安全を優先すべきでは?」
先生「それはおかしな話ですね。1週間後に襲われるとわかっているのにそれを信じなくて非協力な街の住民がいざ襲われたら、領主として安全を確保しろ……と。私達は、わかりきっている事を話て、領主としてみなさんに協力してもらいながら、私達と一緒にこの街を守りましょう。と言っているだけです。」
ミリート「では、仮にその話が本当だとして、この街は大丈夫なのでしょうか?」
神様「勝手なことばかり言うでない。儂らは信じるのか信じないのかを聞いておるのじゃ。」
「どう思う?」
「しかし、いきなりそんな事言われても…………」
「でも、本当だったら………」
「でも、何を根拠に………」
いやいや、みなさん疑心暗鬼になってます。
領主がいきなり大国の王女に替わったと思ったら、神様や、女神様の顕現。そして、謎の敵の襲来の話。いきなり証拠もなく信じろ。ではやはり難しいのでは?
ミリート「領主様、少し時間を頂いてよろしいでしょうか?」
先生「神様………」
神様「よかろう、但し30分だけじゃ。その時間を過ぎても結論が出なければ、儂らはこの街を見捨てる。と言う事を覚えていて欲しいかの。」
ミリート「それは、脅迫ですか?」
神様「いや、神罰じゃな。」
ケビン「言い方を変えただけだろう。」
まぁ、警備隊長のケビンの言ってる事は間違いないが………
とにかく、みんなで30分間、話し合いを行うのだった。
しかし、なぜこうなった?
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