第339話 お互いに一歩も譲らず
カーン「ぜぃ、ぜぃ、ぜぃ、」
騎士団長「カーン様、大丈夫ですか?」
カーン「し、死ぬかと思った。」
キシ・カーン。このキシの街の領主で実は隠れロリコンの40代のおじさん。
身なりは貴族らしく、見た目もダンディーだか、今は酷い有り様。(特に顔と下半身が。)
カーン「き、貴様らは魔王の配下かっ!」
神様「ん?」
騎士団長「カーン様、だから違います。あの方は神様で、彼方の方は女神様です。」
カーン「う、嘘をつくな!あんな悪魔な所業、魔王の配下か魔王ぐらいしかできん。」
騎士団長「いや、それはそうかもしれませんが、魔王ならカーン様はとっくに殺されて、この街もとっくに滅ぼされてますから。」
神様「のう、魔王とはどう言う事かの?」
騎士団長「じ、実は半年前から魔王降臨の噂が出てまして、ここ1ヶ月近く、魔王配下の魔族や魔獣に定期的に襲われるようになりました。しかし今日街を襲ってきたのは、いつもと違い明らかに普通の人間でした。」
神様「ん、ん?」
ユーナ「魔王?」
先生「神様、魔王なんて本当にいるのですか?」
神様「ん~。いるとも言えるし、いないとも言える。」
『はっ?』
ユーナ「ふっふふふ。先生、魔王とはなんじゃと思う?」
先生「え?」
神様「魔王とは魔の王。魔族や魔獣などの頂点に立つ奴じゃな。しかし、この世界には魔獣はいても魔族や魔王はおらぬのじゃ。」
ユーナ「だから、こやつの言ってる事はちょっとおかしいのじゃな。」
『え?え?え?』
神様「だからこの世界に魔王なんてものはいないから、魔族や魔獣に定期的に襲われてた話はありえんのじゃ。」
カーン、騎士団員「そ、そんな!」
ユーナ「まぁ、今日は人間だと明らかに分かったようじゃから、その前まで襲ってきた相手が誰だかが問題なのだか、ハッキリ言って今はそこに興味が無いのじゃ。」
カーン「な?」
神様「儂らはこの街にいる15歳以下の少女の保護が目的で、そこのロリコンはまだしも(愛でるだけで手を出さないから。)、今日来た奴等にはその少女達を渡す訳にはいかんのじゃ。」
ユーナ「だから、早く少女達を出すのじゃ!」
優しく話てはいますが、言ってる事は少し危ないような。
リーン「早く連れて来て。」
ぶるっ。一瞬先生達が驚いた。
ニーナ「おいっ!カーン!早く少女達を連れてこいっ!」
さ、さすが王女様。貴族相手だと強いです。しかし、一少女が少女達を連れて来いとか…………ヤバいです。
騎士団長「そんな要求は飲めません。」
ユーナ「誰もお前と酒を飲もうなどと言っておらんわ。」
………………ユーナ様それは違うと思いますが。
神様「取り敢えず、少女達を安全な場所に連れて行くから早くしてくれんかの?」
カーン「そ、そんな事が信用できるか!」
ユーナ「おじさん、こいつうるさいから黙らす?」
カーン「ひぃ!」
神様「そこの騎士団長。お主はちょっと少女達を連れて来てはくれぬか。」
騎士団長「あなた方を全部信用している訳ではないのでちょっと。それにカーン様とその親御さんが承知しないでしょう。ですから私の一存では…………」
神様が「まぁ、そうじゃな。」と納得し、どうするか考えていた。
先生「神様、ユーナ様。」
先生はある具体的な案を出してきた。
さすが、元高校教師。
先生「現役です。」
あ、すみません。
最後まで読んで頂き本当にありがとうございます。
誤字脱字等がありましたら、華麗にスルーしてお読み下さい。




