第334話 加護2
神様「さて、説明も終わった事だし、ユーナからみんなに加護を与えるのじゃ。」
ユーナ「……………わかった。」
ユーナ様は、一人一人をじっくり見て呪文をとなえだした。
ユーナ「……………マハリークマハリータヤンバラヤンヤンヤン。」
『……………………………?』
「パシッ!」
神様「ユーナ、真面目にやらんか!」
神様は先生からハリセンを受け取りユーナ様の後頭部を叩いた。
ユーナ「う、いきなり叩かなくても。」
神様「まったく何時の時代の人間か疑われるぞ?」
先生「神様、ユーナ様は人間ではなく女神様ですよ。」
そう、然り気無く言いながら、神様からハリセンを受けとる。
神様「そうか。忘れてたわ。こやつがあまりにもくだらない事ばかり言いよるから、すっかりみんなと同じ人間扱いしとったわ。ほっほほほ。」
ユーナ「私は女神様ですっ!それより次はおじさんの番ですが。」
神様「うむ、今から始める。」
神様も一人一人をじっくり見てから呪文を唱え出した。
神様「エコエコアザラク、エコエコザメラク。」
『…………………………?』
パシッ!
いきなりユーナ様が神様の後頭部をハリセンで叩いた。
神様「な、ユーナ何をするのじゃ!」
ユーナ「おじさんも人の事いえないのじゃ。どこの黒魔術なのじゃ。」
そう言いながら、ハリセンを先生に返す。
神様「ほっほほほ。ほれ、何か言わないと加護を与えた感じにならんから、適当にな。」
『適当だったんだ!』
神様「ユーナも人の事はいえんじゃろ。」
『ユーナ様も適当だったんだ!』
みんな、一同驚愕!真面目に一列に並んで、加護を与える儀式?に取り組んでたのは、実は神様とユーナ様以外全員だった。
ユーナ「大体、加護を与えるのに一人1秒もかからん。つまらんから、適当にそれらしい呪文を、しかもみんなが知らない呪文を唱えてみたのじゃ。」
『…………………………そうなんだ。』
神様「儂はユーナの真似をしてみたのじゃがの。ほっほほほ。」
やはり親戚だから、どこか似てる部分があるようですね。
神様「これで、古代竜とみんなに加護を与えたのじゃが、恐らく今は実感できないと思うのじゃが、後々役に立つはずじゃ。」
先生「お二人は、日本のアニメやマンガがお好きなのですね?」
神様、ユーナ様「なぜばれたのじゃ!」
『はぁ。』
一同同時にため息が出た。
神様「それじゃ、そろそろ次の場所に行くとするかの。」
『は~い。』
みんなは、やる気の無い返事をしながら古代竜に乗る準備をする。
神様「さて、次は何が待っておるかの。」
神様は呟いた。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「だ、ダメです!」
「何がダメなんだ!」
「い、今全勢力を向かわせると、ここがかなりの手薄になります!」
「そんな事はかまわぬ!早くシキ・カーンを殺して、15歳以下の少女を全員連れてくるんだ!……………………へへへへへ。」
(この人、本当に生け贄の為に集めるのかな?)
「ぐへへへへ。早くしろっ!」
「わかりました!」
「ぐっふふふふ。」
危ない人になってます。
香織は無事なのでしょうか?
香織「すぅ、すぅ、すぅ。」
……………熟睡してますね。大胆と言うか、肝が座ってると言うか、命知らずと言うか、なんと言うか……………。
最後まで読んで頂き本当にありがとうございます。
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