第304話 キレたユーナ様
太郎様はサンに急かされ、文字通りユーナ様のところまで飛んでいった。
る
太郎「ユーナーっ!」
あれ、太郎様ユーナ様にデレですか?
太郎「ユーナーっ!間に合えーっ!」
太郎様、なにか勘違いをしていませんか?ユーナ様はかなり大変な状況なのですが、別に命が危ない訳ではありませんよ。
太郎「なにぃ?」
キィーーーーーン。………………ドガッーーーーーーーン!
太郎様、ユーナ様を通り越して、山に芝刈りに………ではなく激突しちゃいました。
太郎様、大丈夫ですか?暫くすると後から、ゴッーーーーーーーーン!音と一緒に衝撃波が…………
ユーナ「クッ、なんじゃこれはっ!」
ユーナ様と周りにいた人達は衝撃波で太郎様が激突した山に飛ばされていた。そう、太郎様のせいで、ユーナ様やその他の人達まで巻き添えに。
人が空を舞うのって、何か出来の悪い3Dみたいで、ちょっと滑稽?
太郎「てててて。」
山に激突して、そして山にめり込んで、「ててててて。」で終わる人はいないと思いますよ。太郎様はもう人じゃないですね。
それより太郎様、大丈夫ですか?
太郎「てか、サンが急かすからユーナが危険な事に巻き込まれてるかと思ったんだぞ!だから急いできたのに、サンがちゃんと説明しないから…………」
いえ、太郎様。ユーナ様は今巻き込まれて大変に危険な状態ですよ?…………ほら、あそこです。ユーナ様と何人が巻き込まれて、空を舞ってます。
太郎様は私に言われた方を見ると、顔が真っ青に。
太郎「ヤバいっ、ヤバいっ、ヤバいっ!」
太郎様、随分と古い事を………… 笑
太郎「サン!話は後だ。今落ちてくる人達を助けるから!」
太郎様はイッキに空に飛び上がり、ユーナ様を含めた数人の人達を、空の一ヶ所に纏める。随分と器用な事をしますね。
そして、太郎様が落下予想地点に降り立ち、まとめて落ちてくる人達に下から風の魔法で落下速度を落とす。お見事です、太郎様。
太郎「ユーナ、無事か?」
ユーナ「はぁ、はぁ、はぁ、女神なのに死ぬかと思ったわ。女神なのに。はぁ、はぁ、はぁ、」
ユーナ様、大事な事を2回言います。
太郎「ユーナ、ほれ水。」
優しい太郎様はユーナ様に水筒を渡した。その水筒がどこから出てきたかは聞かないであげて下さると助かります。
太郎「ユーナ、大丈夫か?」
ユーナ「はぁ、はぁ、だいじょばないよ!女神なのに死ぬかと本気で思ったわい!女神なのに。そもそも、何をあんな低空でマッハ越えで飛んで来る必要があったのかを私は聞きたい!今聞きたい!」
太郎「だってサンがな、ユーナが大変になってるって言うから。」
ユーナ「サン?サンってだれじゃ!そもそもお主が私を大変な目に合わしてるのじゃ!」
ユーナ様激オコです。しかもまた2回言いました。………………太郎様、後で私をユーナ様に紹介していただけますか?
太郎「あ~っ、わかった。」
ユーナ「わかってて、私を空に飛ばしたのか!」
太郎「あ、いや違うけど、その話じゃなくて、サンの話。」
ユーナ「だから、サンって誰なんじゃ!」
ダメですね。少し落ち着いたらにしましょう。
太郎「わかった。」
ユーナ「だ・か・ら・サ・ンて誰なんじゃ?それから何がわかったのじゃ?」
太郎「あ~、だからサンの話?」
ユーナ「太郎や、お主をそろそろ殺してきたくなってきたのじゃが、覚悟はいいかの?」
太郎様、ユーナ様がそろそろ限界みたいです。
太郎「そうだな。」
ユーナ「死ねや!太郎っ!」
ユーナ様がどこぞのチンピラみたいな事を言ってます。……………女神様ですよね?間違いなく?
太郎「あ~、間違いない…………と思う。」
太郎様に暴言吐きつつ、太郎様に突進してくるユーナ様。
ユーナ「今日こそお主の命を取ったるわっ!」
ユーナ様怖っ!
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