第287話 しかし、香織の能力は………
ここはどこなんだろうか?
香織は眠らされている振りをしながら考えていた。しかし、なぜか思考する速度が速い。何故なのか?今の香織はまだ気がついていないが、これも香織の能力の一つだった。
「スーパーコンピューター」が束になっても敵わない思考形態と速度。
香織(ふーん、なぜか私の周りに結界が張られてる。……自分でやったのかな?)
『とりあえず、香織は自由に動く事は出来ないし、当分意識もさめないだろう。』
香織を拐った謎の男の声が聞こえてくる。しかし、
香織(ばかじゃない?私は自由よ!)
………………じゃあ、逃げたら?と突っ込みたくなる。でもそう言う訳にはいかない事情がある。
香織(あのクソ変態男が生け贄を使って勇者を召喚するからには、みすごせない。)
あのクソ変態男。と、とてもお嬢様とも思えない香織もみすごせない。
香織(うるさいっ!それより今取り押さえて拷問にかけて真相をしゃべらそうか、現行犯で捕まえて、拷問にかけてしゃべらそうか……)
この考えにたったの0.0001秒。
香織(他にも仲間がいるとおもうし、やはり現行犯で捕まえてから拷問に?いやいや、その場に私がいなかったら……やはり今捕まえてから拷問に………)
拷問は確実みたいです。まぁ、当然だとおもいますが。
『これから、15歳以外の生娘を10人集めろ!』
謎のクソ変態男が話している。当然、この会話は香織にも聞こえてくる。
香織(やはり、今殺す?)
とても大企業のお嬢様と思えない台詞と形相。あの優しくて綺麗な香織は何処へ?
香織(とにかく、この事を阻止しなくちゃ。………ん、ん?あれ?)
香織は何かを思い出す。
香織(私、テレパシーみたいなのが使えるみたい。)
はぁ、そうですか。早く太郎様にこの事を教えてあげて下さい。
いつも最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。




